岱明町

岱明町（たいめいまち）とは

岱明町は、かつて熊本県の北西部に位置していた町です。有明海（島原湾）に面しており、鍋松原海水浴場を有していました。この町は、小岱山（しょうだいさん）の「岱」と有明海の「明」を組み合わせて名付けられました。2005年10月3日、玉名市、横島町、天水町と合併し、新しい玉名市として生まれ変わりました。

歴史

岱明町の歴史は、1955年（昭和30年）に大野村、睦合村、高道村、鍋村が合併して岱明村が誕生したことから始まります。1965年（昭和40年）には町制を施行し、岱明町となりました。しかし、2005年（平成17年）に近隣の自治体と合併し、その歴史に幕を閉じました。

行政

岱明村から岱明町へと移行する中で、多くの村長・町長が町の発展に貢献しました。歴代の村長・町長には、村上健次郎氏、坂田良雄氏、大野金吉氏、坂上続氏、坂野勉氏、本田蕃氏、松倉秀美氏がいます。

沿革

岱明町は、昭和から平成にかけて様々な施設を整備しました。1956年（昭和31年）には村庁舎が完成し、1958年（昭和33年）には鍋保育所が、1960年（昭和35年）には大野保育所が、1962年（昭和37年）には睦合保育所がそれぞれ落成しました。1965年（昭和40年）に町制を施行し、1966年（昭和41年）には中央公民館が落成しました。その後も、1970年（昭和45年）には母子健康センター、総合グラウンド、給食センターが、1973年（昭和48年）には岱明中学校が落成し、1977年（昭和52年）には公共下水道工事が着手されました。1980年代以降も、大野小学校の移転、岱明海洋センター、岱明町役場新庁舎、大野保育所、岱明町コミュニティセンター、岱明浄水場、ふれあい健康センター、コミュニティセンター「潮湯」、岱明町民図書館、岱明町物産販売センター「磯の里」などが次々と整備されました。

特産物

岱明町は、海産物と農産物に恵まれた地域でした。海産物では、海苔、アサリ、シャコ（シャク）が有名です。また、農産物では、トマト、ミニトマト、キンショウメロン、イチゴなどが特産品として知られています。

教育

岱明町には、複数の教育機関が存在しました。高等学校としては、熊本県立玉名工業高等学校と専修大学玉名高等学校（私立）がありました。中学校は岱明町立岱明中学校、小学校は岱明町立大野小学校、岱明町立睦合小学校、岱明町立高道小学校、岱明町立鍋小学校がありました。

交通

岱明町には、鉄道と道路が整備されていました。鉄道は、九州旅客鉄道（JR九州）鹿児島本線の大野下駅が利用できました。道路は、一般国道として国道208号と国道501号が、一般県道として熊本県道112号長洲玉名線、熊本県道168号大野下停車場西照寺線、熊本県道169号大野下停車場線が通っていました。

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

岱明町には、大野下の大蘇鉄（国の天然記念物）や大野下の奴おどり、四十八手観音（下前原）など、歴史と文化を感じられる名所や旧跡がありました。

出身有名人

岱明町出身の有名人としては、プロ野球選手の前田智徳氏（広島東洋カープ）と溝脇隼人氏（中日ドラゴンズ）がいます。

まとめ

岱明町は、豊かな自然と歴史、そして地域の人々の温かさが感じられる町でした。現在は玉名市の一部となっていますが、その歴史と文化は今もなお受け継がれています。

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