天水町

天水町（てんすいまち）

熊本県玉名郡に位置していた天水町は、2005年10月3日に玉名市、岱明町、横島町との新設合併により消滅し、新たに玉名市となりました。しかし、地域自治区としてその名は今も残されています。

地理

天水町は、熊本市の北隣に位置しており、自然豊かな場所でした。町のシンボル的な山として、熊ノ岳（二ノ岳、標高685.4m）と三ノ岳（標高681.3m）があり、これらは熊本市の金峰山（一ノ岳、標高665.1m）の外輪山を形成しています。また、唐人川が合併前の横島町との境界を流れていました。

歴史

1954年10月1日、小天村と玉水村が合併し、天水村が誕生しました。その後、1957年7月には集中豪雨による大規模な山津波が発生し、53名もの犠牲者を出す甚大な被害を受けました。1960年10月1日には、天水村は町制を施行し、天水町となりました。しかし、2005年10月3日、周辺の市町との合併により、その歴史に幕を閉じました。

産業

天水町は、農業が盛んで、特に天水みかんは特産品として有名です。その他にも、ハウストマトやハウスイチゴなどの栽培も行われていました。

地域

教育

天水町には、以下の教育機関がありました。

中学校：天水町立天水中学校
小学校：天水町立玉水小学校、天水町立小天小学校、天水町立小天東小学校

交通

天水町には、空港や鉄道路線はありませんでした。最寄りの空港は熊本空港、最寄りの駅はバス利用の場合、玉名駅または熊本駅、自動車利用の場合、肥後伊倉駅となっていました。バス路線としては、九州産交バスが熊本市 - 天水町 - 玉名市間を運行していました。道路は、九州自動車道の菊水インターチェンジまたは熊本インターチェンジが最寄りの高速道路インターチェンジであり、一般国道としては国道501号、主要県道としては熊本県道1号熊本玉名線が通っていました。

名所・旧跡・観光スポット

天水町には、以下の様な名所や観光スポットがありました。

小天温泉
草枕温泉てんすい
笠智衆生家・記念碑
前田案山子別邸（小説「草枕」の舞台とされる）
経塚・大塚古墳群（県指定史跡）
尾田の丸池（熊本名水百選）
小天神社「火の神祭り」
草枕交流館

天水町出身の有名人

天水町は、多くの著名人を輩出してきました。

前田案山子（政治家、旧小天村出身）
前田卓（政治運動家、前田案山子の次女、旧小天村出身）
宮崎槌（宮崎滔天の妻、前田案山子の3女、旧小天村出身）
田尻寅雄（医学者）
笠智衆（俳優、旧玉水村出身）
天水山正則（元大相撲力士）
普天王水（元大相撲力士、現年寄稲川）
天鎧鵬貴由輝（元大相撲力士、現年寄音羽山）

関連項目

* 熊本県の廃止市町村一覧

天水町は、その短い歴史の中で、自然の恵みと人々の生活が調和した美しい場所でした。合併によりその名前は消えましたが、地域自治区として、その歴史と文化は今もなお、人々に語り継がれています。

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