岸田俊輔

岸田俊輔

岸田俊輔（きしだ しゅんすけ）は、1930年7月29日生まれの日本の官僚、銀行家です。大蔵省（現財務省）に入省し、国税庁調査査察部長、大阪国税局長、国税庁次長、証券局長といった要職を歴任しました。退官後は、広島銀行の副頭取、会長などを務めました。政治家一族の出身であり、衆議院議員の岸田正記を父に、岸田文武を兄に、そして内閣総理大臣の岸田文雄を甥に持ちます。

生い立ちと学歴

広島県出身。東京都立第一中学校、東京高等学校（現在の東京大学教育学部附属中等教育学校）を経て、東京大学法学部第一類（私法コース）を卒業。大学在学中に国家公務員六級職試験に合格しています。

大蔵省入省から国税庁へ

1955年に大蔵省に入省し、大臣官房財務参事官室に配属されました。その後、萩税務署長、国税庁調査査察部調査査察課長補佐などを経て、1973年からは外務省にも籍を置き、在ドイツ大使館の一等書記官、参事官を歴任しました。帰国後は、国際金融局短期資金課長、大臣官房調査企画課長などを務め、1980年には国税庁調査査察部長に就任。その後、大阪国税局長、国税庁次長を歴任し、1985年には証券局長に就任しました。

退官後

1986年に大蔵省を退官。同年、NTTの取締役に就任し、後に常務取締役、特別参与を歴任しました。1989年からは広島銀行に常任顧問として入り、その後専務取締役、代表[[取締役]]副頭取を経て、1994年には代表[[取締役]]会長に就任。2000年まで取締役相談役を務めました。また、1992年から1995年まで崇徳学園の理事長も務めています。

職歴詳細

1955年4月：大蔵省入省（大臣官房財務参事官室）
1962年7月：萩税務署長
1963年7月：国税庁調査査察部調査査察課長補佐
1965年7月：国際金融局国際収支課長補佐
1966年12月：国際金融局投資第二課長補佐
1968年7月：国際金融局投資第一課長補佐
1968年12月：大臣官房文書課長補佐（審査）
1972年5月：大臣官房付（外務省研修所）
1973年5月：外務省在ドイツ大使館一等書記官
1975年1月：外務省在ドイツ大使館参事官
1976年6月：国際金融局短期資金課長
1978年6月：大臣官房調査企画課長
1980年6月：国税庁調査査察部長
1982年6月：大阪国税局長
1983年6月：国税庁次長 兼 国税庁直税部長事務取扱
1983年6月：国税庁次長
1985年2月：証券局長
1986年6月：退官
1986年6月：NTT取締役
1988年6月：NTT常務取締役
1989年7月：NTT特別参与（〜1989年8月）
1989年9月：広島銀行常任顧問
1990年6月：広島銀行専務取締役
1992年9月：崇徳学園理事長（〜1995年3月）
1993年4月：広島銀行代表[[取締役]]副頭取
1994年6月：広島銀行代表[[取締役]]会長
2000年6月：広島銀行取締役相談役

人物像

大蔵省時代は、国際金融にも精通したマルチな人材として知られていました。性格は非常に明るく、いつも笑顔を絶やさない陽性の持ち主で、気取らない人柄と部下を上手く使うことで周囲からの信頼も厚かったとされています。趣味は麻雀、クラシック[[音楽]]鑑賞、旅行、読書と多岐に渡り、タバコはマイルドセブンを愛用していたとのことです。家族は妻、長男、長女、次女。広島市南区に在籍しており、住所は広島市東区牛田中二丁目、東京都渋谷区神宮前六丁目。

参考資料

人事興信所編『人事興信録 第9版』人事興信所、1931年。
* 人事興信所編『人事興信録 第38版 上』人事興信所、1995年。

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