島津久季

島津久季（しまづ ひさすえ）

島津久季は、江戸時代中期に活躍した薩摩藩士であり、加治木島津家の第3代当主です。その生涯は、藩主の息子としての誕生から、養子縁組、そして家督相続と、様々な出来事に彩られています。

生い立ちと加治木島津家へ

寛文元年（1661年）8月18日、島津久季は江戸の芝藩邸にて、当時の藩主世子であった島津綱久の次男として生を受けました。幼名は虎助と名付けられ、後に内匠、兵庫と通称されました。初名は久住と称していました。しかし、寛文11年（1671年）に、加治木島津家の当主であった島津久薫の養子となることが決まり、その家を継ぐことになります。

当主として

加治木島津家の当主となった久季は、その家を治める中で、様々な出来事に直面しました。正徳2年（1712年）には、嫡男であった久連が早世するという悲劇に見舞われます。その後、享保14年（1729年）には、藩主島津継豊の次男である善次郎（後の久門）を養子に迎え、後継者としました。

そして、享保17年（1732年）には、久季は隠居し、家督を養子の久門に譲りました。その後、享保19年（1734年）7月26日に、74歳でその生涯を閉じました。

人物像

久季は、武士としての務めを果たす一方で、和歌にも秀でていました。正室や嫡男の久連と共に、数々の歌を残しており、その才能は広く知られていました。彼の残した歌は、当時の文化や人々の心情を今に伝える貴重な資料となっています。

系譜

父: 島津綱久
母: 真修院 - 松平定頼の長女
養父: 島津久薫
正室: 頴娃久甫（左京）の娘
嫡男: 島津久連
養子: 島津久門 - 島津継豊の次男

参考文献

* 「加治木郷土史料」


島津久季は、藩主の息子として生まれ、養子として別の家を継ぎ、そしてその家を後世に繋いだ人物です。彼の生涯は、当時の武士の生き方を示すとともに、和歌に秀でた文化人としての側面も持っていたことを示しています。

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