島田誠

島田誠との出会い

島田誠（しまだ まこと）は1954年9月3日生まれの元プロ野球選手であり、野球指導者および解説者としても知られています。福岡県中間市出身で、外野手として活躍しました。彼の成長過程やプロ野球での実績、引退後の活動について詳しく見ていきましょう。

プロ入り前の苦難

島田は幼少期に重い事故に遭ったことで左利きになったと語っています。中間市立中間北中学校では野球を始め、他校との試合での活躍によって多くの高校からスカウトされましたが、彼は一般入試を選び直方学園高へ進学。高校ではエース投手として注目されましたが、左肘を骨折してプロ入りは果たせませんでした。

大学進学を希望するも、早稲田大学の勧誘は断念。経済的な理由から九州産業大学に進学しましたが、大学でも挫折を経験します。授業料免除を得るために努力し、父親からの期待に応えようとする中でプロ野球選手になるという目標が確固たるものになったのです。

社会人野球と渡米

大学をわずか2年で中退後、社会人野球の丹羽鉦電機に入団します。そこで日々の厳しい練習と仕事を両立させながら野球を続けました。江田監督に「アメリカで野球を学べ」と激励され、渡米。ロサンゼルスでの経験が島田の視野を大いに広げました。しかし、丹羽鉦電機の廃部により行き場を失った島田は、あけぼの通商へ移籍。その際、彼の打撃力が注目され、日本ハムファイターズへの道が開かれました。

プロ入りと活躍

1976年、日本ハムファイターズの入団テストを受験した島田は、特異な捕球方法で合格を勝ち取りました。プロ入り後は、福田昌久二軍監督からアベレージヒッターを目指す姿勢を教わり、小柄ながらも多才な選手として評価を受けました。1977年から一軍に昇格し、1978年には1番打者としてスタメンを飾るようになります。

年々成長を遂げ、1979年には富田勝選手と共にチャンスメーカーとして活躍。西武ライオンズ戦では、1イニングで3盗塁を成功させ「サイクルスチール」と言われる偉業を成し遂げました。1981年にはリーグ優勝を経験し、打率がリーグ2位に達するも故障によりタイトル獲得には至りませんでした。1985年には18本の本塁打を記録し、他の成績も輝かしいものでした。長年にわたり日本ハムの中堅手として貢献し続けましたが、1988年から病気がちになり1991年に現役を退くこととなりました。

現役引退後の活動

引退後、島田は解説者やコーチとして新たな道を歩み始めました。フジテレビやKBCラジオなどで解説を務め、観客の前でその経験を語り続けました。1997年には福岡ダイエーホークスのコーチに就任し、盗塁王を何度も輩出しました。長年にわたり多くの選手を育て、2003年には日本一に大きく貢献しました。

その後も横浜ベイスターズのヘッドコーチを経て、再び解説者として活動する姿を見せ、新しい世代へと野球の楽しさを伝えています。最近では大分プロ育成野球専門学院のスーパーアドバイザーとなり、若手選手たちに指導を行っています。

人物像とエピソード

愛称は「チャボ」。ゴルフにも精通し、毎年の球団納会ゴルフでも高成績を収めています。また、尾花高夫との強い絆も知られ、互いに支え合ったエピソードが多く、彼らの関係性は同僚からも注目されています。中でも、尾花が苦難を乗り越える際に寄り添った姿勢は、チーム内でも評価されています。

島田誠の野球人としてのキャリアは、数々の試練を乗り越えた結果であり、彼の存在は多くの人々に影響を与え続けています。

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