嶋正利

嶋 正利に関する詳細

嶋正利（しままさとし）は、1943年8月22日に静岡県静岡市で生まれた日本のマイクロプロセッサアーキテクトです。彼は、会津大学の教授や、AOIテクノロジー株式会社の代表取締役社長といった要職を歴任しており、特にマイクロプロセッサの開発において重要な役割を果たしました。

マイクロプロセッサの開発

嶋氏は、最初期のマイクロプロセッサの一つ「Intel 4004」や、その後の「Intel 8080」、「Z80」、「Z8000」といったプロセッサの設計に関わっており、その業績は世界のマイクロプロセッサの進化に大きな影響を与えています。

生い立ちと学歴

嶋氏は、静岡県立静岡高等学校を卒業後、東北大学の理学部化学第二学科に入学しました。専攻は化学でしたが、研究室の先輩から電子計算機の話を聞くうちに、電子工学に興味を持ち始めました。

キャリアの初期

1967年、嶋氏は日本計算機販売株式会社（後のビジコン）に入社し、事務ソフト部門に配属されました。しかし、彼は開発部門への異動を希望し、秋には日本計算機製造株式会社茨木工場に出向し、電卓の開発に従事することとなります。1970年には、彼のキャリアの転機となる「Intel 4004」の開発が始まります。

Intel 4004の開発

4004は、プログラム制御方式の高級電卓を実現するためのチップとして、インテルと共同開発されました。当初、設計開発者としての名が挙げられなかったものの、後に彼も設計に関与したと認知されました。このプロジェクトにおいて、嶋氏はプログラム論理制御を用いた電卓設計を提案しましたが、当初インテル側との間に認識のズレがありました。

最終的には、インテルのテッド・ホフが「4ビットの汎用CPUを作る」というアイデアを持ち込んだことで、プロジェクトは進展見込みが立ちます。さらに、嶋氏は論理設計を担当し、2〜3か月の内にCPUの論理設計を完成させました。その結果、1971年に世界初のマイクロプロセッサが誕生しました。

8080とZ80の開発

4004の成功の後、嶋氏はビジコンを離れリコーに転職。次に、インテルに入社し、8080の主任設計者を務めます。この時も彼の手腕が発揮され、8080の設計に多大な貢献をしました Later, he contributed to the design of the Z80 and Z8000 at Zilog, which were大ヒット製品とされます。

学術界と受賞歴

嶋氏はその後、会津大学で教職に就きながら、数々の専門論文や著作も発表しています。1997年には京都賞先端技術部門を受賞し、2009年にはコンピュータ歴史博物館フェローに認定されました。彼の業績は、多くの技術者に影響を与え、彼自身もコンピュータ技術の発展に尽力してきたことが明らかです。

結論

嶋正利は、日本のマイクロプロセッサ設計の先駆者として、業界に多大な影響を与えてきた重要人物です。そのキャリアを通して、彼は数多くの重要な技術革新に寄与し、マイクロプロセッサの進化を支えてきました。

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