川内新幹線車両センター

川内新幹線車両センターについて

川内新幹線車両センター（せんだいしんかんせんしゃりょうセンター）は、鹿児島県薩摩川内市宮崎町に存在した、九州旅客鉄道（JR九州）の新幹線用車両基地です。この施設は本社鉄道事業本部新幹線鉄道事業部の管理下にありましたが、現在は正式に廃止され、川内駅構内の留置線として利用されています。

概要と設立の背景

このセンターは、九州新幹線の新八代 - 鹿児島中央間が部分開業された際に、同区間の車両基地として設置されました。設立当初は、九州新幹線全線が開通するまでの一時的な施設であり、そのため規模は最小限に設定されていました。部分開業時の車両数は限られていたため、ほとんど連日の検査を行う必要はありませんでした。しかし、大規模な検査が必要な際には、鹿児島総合車両所から検査員が派遣され、そこで点検が行われました。

施設の建設規模を抑えるため、熊本総合車両所が開所する以前は、台車検査や全般検査時には車両から機器と台車を外してトラックで鹿児島総合車両所へ運搬し、そこで行っていました。また、川内駅からおよそ1.6キロメートルの地点に位置し、敷地面積は約70,000平方メートルです。新幹線800系電車の搬入にも利用されていました。

2003年7月には設備が完成し、翌月には800系車両の搬入を控えていました。同年12月に仮引継ぎが行われ、JR九州の新幹線鉄道事業部がこの基地に移されたのです。

全線開業を迎えた2010年11月、熊本総合車両所が新たな車両基地として開設され、川内新幹線車両センターの機能は熊本へと移されました。そして、2011年3月の全線開業をもって、正式に廃止され、川内駅構内の留置線として新たな役割を担うこととなりました。そこでは鹿児島中央駅及び川内駅発着列車の夜間車両留置及び業務検査が行われています。また、フリーゲージトレインの試験車両の廃車解体にも利用されました。

設備の詳細

川内新幹線車両センターは、部分開業時には回送線（入出庫線）と引上線、着発線、試験車留置線、車輪転削線、そして各種検査線を含む合計11本の線が配置されていました。これにより、現存する6両編成の800系新幹線に対応した8両編成の有効長が確保されていました。また、保守基地としての機能も有し、各種設備が備えられていました。

全線開業後は車両の留置線は5本に減少しましたが、主に鹿児島中央、川内発着列車の交番検査や仕業検査を行っていました。

かつての配置車両

川内新幹線車両センターに最大時には、6両編成8本の新幹線800系電車が配置され、合計で48両が所属していました。各車両の車体には、九州新幹線を示す「幹」と川内を表す「セイ」の略号が書かれていました。

このように、川内新幹線車両センターは新幹線の発展と共に重要な役割を果たしてきましたが、現在ではその歴史を振り返る施設として留置線としての役割を現在も続けています。

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