川北駅

川北駅について

川北駅（かわきたえき）は、かつて北海道標津町川北にあったJR北海道・標津線の廃駅です。この駅は、1937年10月30日に開業され、長い間地域の交通機関として重要な役割を果たしてきました。駅の略号は「カキ」で、事務管理コードは▲111707です。

駅の歴史

川北駅は国有鉄道の標津線の一部として開業しました。開業から数十年の間に、貨物と荷物の取り扱いがありましたが、1980年代に入るとその取り扱いが次第に廃止されていきました。1980年の4月30日には貨物取り扱いが、1984年の2月1日には荷物の取り扱いが終了しました。そして1986年10月には交換設備の運用が停止し、同年の11月には無人駅に指定されました。1987年の国鉄分割民営化以降はJR北海道がその運営を引き継ぎましたが、1989年の4月30日には標津線全線が廃止され、川北駅もその役割を終えることとなりました。

駅名は標津川の北に位置することに由来しています。

駅の構造

川北駅の構造は、一般駅としての機能を持っていました。島式のホームが1面2線あり、貨物の取り扱いが行われていた頃は、さらに駅舎側に貨物積卸線が1本、外側に留置線が1本備わっていました。駅舎はホームの中標津側にあり、地面に直接建てられていました。駅舎とホームは線路を横断する決まりで接続されていました。物資の取り扱いが廃止された後、これらの線路は撤去され、島式ホームの1面1線のみが残りました。無人駅化に伴い、駅舎とは反対側の線は棒線化され、最終的に片面のみ使用される状況となりました。

なお、1955年までは、駅舎横の貨物積降線の北側には、標津町古多糠まで延びる殖民軌道忠類線の停車場も存在していました。

利用状況

駅の利用状況については、年間の乗車人員のデータが示されています。ただし、データが完全に揃っているわけではなく、特定の年の利用者数から推定された日平均も記録されています。このように、川北駅は地域住民に利用されていたことが伺えます。

駅周辺の施設

川北駅周辺には、いくつか知名な施設があります。標津町農業協同組合や川北郵便局などがその一部であり、さらに旧海軍の標津第二航空基地跡地が文化財として地元に残されています。また、北海道道774号川北中標津線に接続し、阿寒バスの「川北」停留所も用意されています。

現在人の手での活用

現在、駅跡地はバス待合所やふれあいセンターとして利用されています。木製のプラットフォームが設けられ、歴史的な気動車であるキハ22形が展示されています。また、木製の駅名標を模した標識も立てられ、訪れる人々に駅の歴史を伝えています。

近隣の駅

川北駅の隣には上武佐駅と根室標津駅が位置し、かつては標津線の重要なポイントでした。

まとめ

川北駅は、その歴史的背景と地域に根ざした存在として、多くの人々に親しまれてきた駅でした。今では廃駅としてその姿を消しましたが、周囲の施設や展示物を通して多くの人にその記憶が残っています。

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