川口大司

川口 大司

川口大司（かわぐち だいじ、1971年生まれ）は、日本の経済学者であり、東京大学大学院経済学研究科の教授として活躍しています。彼の専門は労働経済学であり、経済学の博士号（Ph.D.）をミシガン州立大学で取得しました。彼は、政策と学術界の接点を築くために尽力し、実務の現場における課題に対しても研究成果を活かしています。

来歴

川口は1971年6月に東京都に生まれ、1994年に早稲田大学政治経済学部経済学科を卒業後、一橋大学に進学しました。1996年には同大学から経済学の修士号を取得し、その後ミシガン州立大学に留学。彼の在学中、2001年には論文『Human Capital Accumulation of Salaried and Self-employed Workers』で森口賞を受賞しました。2002年に博士号を取得後、帰国し、大阪大学社会経済研究所で講師を務めた後、筑波大学、一橋大学での職を経て、2016年から東京大学で教授として教鞭をとっています。

研究と活動

川口は後進の育成を重要視しており、学生や若手研究者への指導に力を注いでいます。また、学術研究の成果を社会に還元するため、経済政策に関する寄稿も行っています。特に日本経済新聞の「経済教室」に寄稿することで、政策課題に対する考察を広く発信しています。京都大学名誉教授の藤田昌久氏は、川口の研究を「緻密な計量実証分析」「政策への関心」「広範な研究者ネットワーク」の三つの点で評価しています。

主な受賞歴

彼は多くの受賞歴を持ち、2002年には第3回森口賞、2009年には第52回日経・経済図書文化賞、2015年には第4回円城寺次郎記念賞、2016年には第11回石川賞を受賞しました。これらの受賞は、彼の研究が学術界だけでなく、経済政策にも貢献している証といえます。

主な著書と論文

川口は単著・共著を含む多数の著作を発表しています。代表的な単著には『労働経済学 - 理論と実証をつなぐ』（有斐閣、2017年）があります。また、共著に『日本の外国人労働力』（日本経済新聞出版社、2009年）や『法と経済で読みとく雇用の世界』（有斐閣、2012年）などがあります。さらに、彼の研究成果は産業界の実情に基づいた数多くの論文としても発表されています。

メディアへの露出

川口は「オイコノミア」（NHK教育テレビ）に出演し、経済学の観点から様々なテーマについて視聴者に解説しました。このように、彼は学術的な活動に加え、メディアを通じた情報発信にも積極的です。

結論

川口大司教授は、日本の労働経済学の最前線で活動し、学術研究と政策現場の架け橋となるような活動を展開しています。彼の取り組みは、学生教育や社会貢献においても高く評価されており、その功績は今後も多くの人々に影響を与えていくでしょう。

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