川島宙次

川島宙次について

川島宙次（かわしま ちゅうじ）は、日本の民家研究において著名な画家であり、建築士、作家でもあります。1912年10月15日、東京に生まれた彼は、1932年に大阪市立都島工業学校建築科を卒業し、以後のキャリアで一級建築士の資格を取得しました。彼は大林組に入社し、住宅部長や大林ハウジングの取締役として勤務し、多くの建築プロジェクトに携わりました。

海外での研究活動

川島は、欧米や東南アジアを訪れ、異なる文化や住居様式を研究しました。これらの経験は、彼の民家に対する理解を深め、日本の伝統的な住居の重要性を再認識させるものでした。彼の活動は、単なる建築の研究にとどまらず、地域の文化や歴史を考慮に入れたものであり、彼の視点は多岐にわたりました。

受賞歴と学会活動

1990年には、彼の業績が評価され、第1回竹内芳太郎賞を受賞しました。また、日本民族建築学会の評議員や東京民芸協会、日本美術家連盟の会員としても活躍し、学界や文化界においてもその存在感を示しました。

著書一覧

川島宙次は、多くの著作を通じて民家や伝統的住居に関する知識を広めました。代表的な著書としては、以下のものがあります。

• - 『民家の旅』（1963年、人物往来社）
• - 『滅びゆく民家 屋根・外観』（1973年、主婦と生活社）
• - 『滅びゆく民家 屋敷まわり・形式』（1976年、主婦と生活社）
• - 『日本の民家 その伝統美』（1978年、講談社現代新書）
• - 『民家の画帖』（1981年、相模書房）
• - 『民家のデザイン』（1986年、相模書房；2016年、水曜社）
• - 『絵でみるヨーロッパの民家』（1987年、相模書房）
• - 『アジアの民家 稲作と高床の国』（1989年、相模書房）
• - 『世界の民家・住まいの創造』（1990年、相模書房）
• - 『民家の来た道 古代の伝承』（1992年、相模書房）
• - 『美しい日本の民家』（全2巻、1992年、ぎょうせい）
• - 『民家のなりたち』（2004年、小峰書店）
• - 『日本民家デザイン集成』（2011年、日本図書センター）

共著も数多く、特に『関東地方の民家』は山本勝巳、小林昌人と共同で1971年に明玄書房より出版されました。

結論

川島宙次の躍動的な活動は、ただの建築家や画家としての枠に留まらず、日本の文化や伝統を深く理解し、広めるための重要な役割を果たしました。彼の著作や研究は、今後も多くの人々によって受け継がれ、愛されていくことでしょう。彼の生涯を振り返ることは、日本の民家や文化を理解する上で非常に有意義です。

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