川崎宏

川崎宏：漢文・中国文学、明治文学研究の Pioneer

川崎宏（かわさき ひろし）は、1921年11月28日に生まれ、2009年1月13日に没した、漢文・中国文学、そして明治文学の研究家です。彼の研究は、日本の文学研究に多大な貢献をしました。

生い立ちと教育

川崎宏は、愛媛県宇和島市出身ですが、出生地はアメリカ合衆国モンタナ州ディアロッジです。彼は宇和島中学（現在の愛媛県立宇和島東高等学校）を卒業後、大東文化学院（現在の大東文化大学）で学びました。その後、関東学院女子短期大学で教授を務めました。

幼少期は母方の祖父母が住む吉田町の吉田尋常高等小学校に編入し、日本語での学習を始めました。その後、宇和島に戻り、宇和島市立第二尋常小学校を卒業。愛媛県立宇和島中学校を経て、大東文化学院で漢学を深く学びました。

軍隊経験と教職

帝国海軍に従軍した後、東京で「文芸新誌」の編集に携わり、中河与一編「現代フランス素描集」などの発行名義人を務めました。新制度による中学校、高等学校の発足後は、宇和島市立城南中学校や愛媛県立吉田高等学校を含む県下の公立学校4校で教員として勤務しました。

関東学院女子短期大学教授として

上京後、二十数年間、関東学院女子短期大学国文科教授として「漢文講読」を担当しました。この間、多くの学生に漢文の魅力を伝え、研究者を育成しました。

「明治村通信」編集長としての功績

川崎宏は、財団法人博物館明治村の月刊機関雑誌「明治村通信」の創刊（1970年）から終刊号まで25年にわたり、全300号の編集人を務めました。この雑誌を通じて、明治時代の文化や歴史に関する情報を広く発信し、明治時代への理解を深めることに貢献しました。

その他の活動

川崎宏は、宇和島市文化財保護委員、財団法人南予奨学会評議員、日本比較文学会評議員としても活動しました。これらの活動を通じて、地域文化の保護や文学の発展に貢献しました。

著書と編著

著書

「中野逍遙 の詩とその生涯 -夭折の浪漫詩人-」（愛媛県文化振興財団、1995年）

編著

『勝海舟全集』（講談社）　共編：江藤淳・司馬遼太郎・松浦玲
『氷川清話 夢酔独言』勝海舟、勝小吉（中公クラシックス、2012）

これらの著書や編著を通じて、川崎宏は自身の研究成果を発表し、後世の研究者たちに貴重な資料を提供しました。

外部リンク

川崎宏アーカイブ

川崎宏の業績は、日本の文学研究において重要な位置を占めています。彼の研究は、これからも多くの人々に影響を与え続けるでしょう。

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