川嶋四郎

川嶋 四郎（かわしま しろう）

川嶋 四郎は、日本の著名な法学者であり、専門分野は民事訴訟法と民事救済法です。九州大学で博士号を取得後、教育や研究の場で活躍しています。彼は現在、同志社大学法学部で教授を務める傍ら、日本民事訴訟法学会の理事も務めています。

人物・経歴

滋賀県甲賀市で生まれた川嶋は、膳所高等学校を卒業後、早稲田大学法学部に進学し、1982年に卒業しました。次に一橋大学大学院法学研究科に進み、1984年に修士課程を修了し、法学修士の学位を取得しました。その後、1987年には一橋大学大学院博士後期課程を単位取得満期退学したものの、2007年には九州大学から博士（法学）の学位を授与されました。

学術キャリアとしては、1987年に一橋大学法学部の助手としてスタートし、1988年には小樽商科大学商学部に移り専任講師として勤務。その後、助教授、熊本大学法学部助教授、九州大学法学部助教授を経て、1999年には同大学の教授に就任しました。また、2001年にはノースカロライナ大学ロースクールで客員教授として経験を積みました。2008年からは同志社大学法学部の教授として教鞭を執り、2020年および2023年の日本学術会議会員にも選出されています。

川嶋の研究領域は主に、民事訴訟法、民事執行法、民事保全法、倒産法、裁判外紛争解決手続、裁判所法、環境法などに及び、法的救済制度のあり方を探求しています。彼は日本民事訴訟法学会や司法アクセス学会の理事としても活動し、学界での影響力を持っています。

また、川嶋は国際的な視点でも活動しており、ベトナムにおける民事訴訟法や破産法の改正、判決執行法の制定、国家司法学院の創設など、法整備に関する支援を行ってきました。

著作

川嶋四郎は多くの著作を著しており、その中には単著の作品が多数あります。代表的な著作には、2005年の『民事訴訟過程の創造的展開』、2006年の『差止救済過程の近未来展望』、そして2013年に発表された『日本人と裁判』などがあります。また、近年の著作には2023年の『民主司法の救済形式』や、2022年の『日本史のなかの裁判』があります。これらの著作は、彼の研究成果を広く一般に伝えるための重要な作品となっています。

共同著作も多く、他の著名な教授との共編著も含むいくつかの教科書や入門書が出版されています。特に『民事手続法入門』シリーズや『テキストブック現代司法』シリーズなどは、多くの法学部生に利用されています。

川嶋四郎の学問的貢献は、日本における民事訴訟法の発展に大いに寄与しており、今後の法学界においても注目される存在であることは間違いありません。このように、川嶋四郎は、理論だけでなく実務においても多岐にわたる影響を持つ法学者として、日本の法学における重鎮となっています。

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