川村鉄太郎

川村鉄太郎

川村鉄太郎（かわむら てつたろう、1870年6月22日（明治3年5月24日） - 1945年（昭和20年）4月23日）は、明治から昭和にかけて活躍した日本の官僚であり、伯爵の爵位を持つ貴族院議員でした。正二位勲三等。

生涯

鹿児島県に生まれ、伯爵・川村純義の長男として育ちました。幼少期に東京へ移り慶應義塾幼稚舎で学び、その後横浜で英語を研究しました。1886年（明治19年）にはイギリスへ留学し、ケンブリッジのリース校、ロンドンの理化学院で学びました。

帰国後の1897年（明治30年）に日本勧業銀行に入行し、勘定役を務めました。その後、銀行を辞職し、皇孫（後の昭和天皇）の御用係となります。1905年（明治38年）に父の死去に伴い、伯爵を襲爵しました。1907年（明治40年）11月16日には、貴族院伯爵議員補欠選挙で当選し、1939年（昭和14年）7月9日まで5期にわたり貴族院議員を務めました。

実業界においても、東洋火災海上保険、東海生命、京浜運河、帝国蓄電池、旭紡績など、多岐にわたる企業の取締役を兼任し、その手腕を発揮しました。

1945年（昭和20年）4月23日に逝去。墓所は多磨霊園にあります。

家族

妻は、大久保春野の娘・安。三人の娘たちはそれぞれ、阪本釤之助の子・瑞男、柳原白蓮の異母兄・柳原義光、そしてバロン西として知られる西竹一に嫁ぎました。三男の純之助は大久保春野の養子となり、大久保光野と改名しました。また、小松揮世久は曾孫にあたります。

栄典

位階

1896年（明治29年）6月20日 - 正五位
1909年（明治42年）7月10日 - 正四位

勲章等

1924年（大正13年）5月31日 - 勲三等瑞宝章
1931年（昭和6年）5月1日 - 帝都復興記念章
1938年（昭和13年）2月11日 - 金杯一個

参考文献

三田商業研究会編 編『慶應義塾出身名流列伝』実業之世界社、[1909年]]（明治42年）6月、269-270頁。[https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/777715。 （近代デジタルライブラリー）
『貴族院要覧（丙）』昭和21年12月増訂、貴族院事務局、1947年。
衆議院・参議院編『議会制度百年史 - 貴族院・参議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。

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