川端町 (新潟市)

新潟市中央区 川端町

川端町（かわばたちょう）は、新潟県新潟市中央区に属する地名です。行政上の区画としては、川端町一丁目から六丁目に区分されていますが、現時点では住居表示は実施されていません。この地域の郵便番号は951-8053です。

地理

川端町は、新潟市中央区の北部に位置し、日本海へと注ぐ信濃川の左岸、すなわち北側に面しています。町の周辺は、北西で上大川前通、北で礎町通および下大川前通、そして西で一番堀通町と接しています。また、町の東南側は信濃川を挟んで、新潟市の中心的繁華街である万代や、八千代、幸西といった地域と向かい合っています。川端町の総面積はおよそ1.1平方キロメートルです。

この地域の特徴の一つは、その成り立ちにあります。川端町の土地の大部分は、長い年月をかけて信濃川の川辺が埋め立てられることによって形成されました。そのため、信濃川との結びつきが非常に強く、川沿いには、中心市街地に近い利便性を活かして「やすらぎ堤」と呼ばれる親水緑地が整備されています。この緑地帯は、市民が散策を楽しんだり、水辺の風景を眺めながら憩いの時間を過ごしたりできる、重要なレクリエーション空間となっています。

歴史

川端町の歴史をたどると、信濃川の水上輸送が町の発展において重要な役割を担っていたことがわかります。かつて、信濃川の水運は、特に材木の運搬に盛んに利用されており、川に面した川端町は、その集積地および流通拠点として繁栄しました。町筋には、多くの材木商や関連する家具店、さらには大規模な倉庫などが軒を連ね、賑わいを見せていました。

しかし、現代において、物流の中心が河川を利用した水運から道路網を利用した陸上輸送へと大きく変化したことにより、材木の水運は衰退しました。これに伴い、川端町からかつての材木店や倉庫は徐々に姿を消し、その跡地は新たな利用へと転換されていきました。跡地には集合住宅であるマンションが建設されるか、あるいは広大な敷地が駐車場として活用されるようになりました。

さらに近年では、地価の変動といった経済的な要因も背景にあり、一時的に駐車場となっていた場所の一部も、再び集合住宅用地として利用される傾向が見られます。このように、川端町は水運産業によって形作られた過去を持ちつつも、時代の変化とともにその土地利用が大きく変わり、現在では都市機能と居住機能が中心となる地域へと変貌を遂げています。

年表

* 2007年（平成19年）4月1日：新潟市が政令指定都市へ移行した際に、新たに設置された中央区の一部となりました。

その他の情報

川端町における世帯数や人口については、2018年（平成30年）1月31日現在の統計情報が存在します（本稿では詳細な数値は省略しています）。また、この地域に居住する児童・生徒が通学する市立小・中学校の学区も定められています。

主な施設と交通

町内には、義務教育機関として新潟市立白山小学校が所在しています。また、宿泊施設としてはホテルオークラ新潟があり、さらに地域の福祉活動を支える施設として新潟市中央福祉会ワークセンター川端などが立地しています。交通網としては、町の近くを主要幹線道路である国道116号が通り、また新潟県道164号白山停車場女池線などの道路が整備されており、市内各地へのアクセスが比較的容易です。

川端町は、信濃川という自然環境と、かつての産業の歴史を経て形成された都市機能が融合する地域として、また新潟市の中心部に近い立地であることからも、現在もなおその姿を変化させながら発展を続けています。

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