川越進

川越 進について

川越進（かわごえ すすむ）は、1848年6月20日に現在の宮崎県宮崎市で生まれた明治時代の著名な政治家です。その業績によって「宮崎県の父」と称される川越は、特に宮崎県の再設置運動に大きく貢献しました。

生い立ちと初期の経歴

川越は宮崎郡加納にて、飫肥藩士の家に生まれました。1854年には郷校の明教堂に入学し、教育を受けました。1872年には宮崎県加納村の戸長に任命され、その後、宮崎県の訓導や出仕として活動を続けました。しかし、1876年に県が鹿児島県に編入されると、川越は新たに鹿児島県宮崎支庁に出仕することとなりました。

西南戦争においては鹿児島県を自ら免官し、旧飫肥藩士たちと共に薩摩軍に従軍しました。戦後の1880年には、鹿児島県会議員に当選し、その後、同副議長、同議長、そして常置委員としても活動しました。

宮崎県の再設置運動

川越は鹿児島県議会時代に宮崎県再設置運動に取り組みました。彼の尽力により、1883年に宮崎県の再設置が可決され、県が再独立を果たしました。この動きは宮崎の地域社会にとって非常に重要であったため、彼の功績は長く語り継がれています。再設置後、川越は新たに設立された宮崎県会の議長に就任し、北那珂郡長も歴任しました。

国政への進出

川越は1890年の第1回衆議院議員総選挙に立憲自由党から出馬し、見事に当選を果たしました。以来、彼は5期にわたり衆議院議員として活動しました。政治家としての実績を積む一方、1910年には東京へ転居し、1912年には衆議院議員の任期満了をもって議員生活を終えました。

経済活動と晩年

政治活動の傍ら、川越は日州燐礦肥料会社の社長も務めており、地域経済においても重要な位置を占めていました。1914年には、宮崎で病に倒れ同地で亡くなりました。彼の墓は東京の青山墓地にあります。川越進の生涯は、明治時代の政治の中での地域再生の象徴として、多くの人々に影響を与え続けています。

参考文献

• - 日本国政調査会編『衆議院名鑑 第1回・1890年～第34回・1976年総選挙』国政出版室、1977年。
• - 衆議院・参議院『議会制度百年史 - 衆議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。

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