川﨑義文

川﨑 義文（かわさき よしふみ）

福岡県福岡市出身の川﨑義文は、1971年10月30日に生まれ、プロ野球の捕手として活躍した人物です。

アマチュア時代

高校は藤蔭高校に進み、在学中は複数のポジションを経験しましたが、最終的には投手としてプレーしました。最高成績は3年夏の県大会でベスト4に進出しています。

高校卒業後は日本通運に進み、ここでは捕手としてその才能を開花させました。1993年には都市対抗野球大会でチームの準優勝に貢献し、自身も優秀選手賞を受賞。同年の日本選手権でもベスト4入りを果たし、ここでも優秀選手賞を獲得するなど、社会人野球界で高い評価を得ました。

プロ入り後（横浜ベイスターズ時代）

社会人での活躍が認められ、1993年度のNPBドラフト会議で横浜ベイスターズから4位指名を受け、プロ野球選手としてのキャリアをスタートさせました。

プロ入り1年目の1994年から一軍の試合に出場機会を得ましたが、レギュラーポジションを獲得し、一軍に定着するには時間を要しました。選手としてはなかなか結果が出せない時期もありましたが、持ち前の明るくひょうきんな性格はチーム内で親しまれました。特に、シーズンオフに開催されるプロ野球オールスタースポーツフェスティバルに参加した際には、自身のゼッケンに「江頭2:50・大川興業」や「モアイ・イースター島」といったユニークな文字を記入し、他の選手が名字や所属チームを書く中で異彩を放ち、会場の笑いを誘うなど、そのキャラクターが注目を集める一幕もありました。

しかし、1997年シーズンオフには、当時のプロ野球界を揺るがした脱税事件への関与が明らかとなり、大きな試練を迎えます。この件により、罰金350万円、懲役10月（執行猶予2年）の有罪判決を受け、さらに翌1998年のレギュラーシーズン開幕から4週間の出場停止処分がコミッショナーより下されました。この出来事は、川﨑選手のキャリアにおいて大きな転換点となります。事件の影響もあり、この年のオフにはトレードを志願しています。

結局、横浜ベイスターズには2000年シーズン終了まで在籍しましたが、このオフに自由契約となりました。

オリックス・ブルーウェーブ時代、そして現役引退

横浜を離れた後も現役続行を希望し、入団テストを経てオリックス・ブルーウェーブへの移籍が決まります。

オリックスに移籍した2001年シーズンは、主に代打として6試合に出場しましたが、シーズン終了後のオフに戦力外通告を受け、プロ野球選手としての現役生活を終えることとなりました。

引退後

現役引退後、野球界から一時離れていましたが、2011年からは名古屋産業大学硬式野球部でコーチを務めるなど、指導者として再び野球に関わる道を歩んでいます。

記録

プロ野球での主な記録は以下の通りです。

初出場：1994年9月18日 対広島東洋カープ26回戦（横浜スタジアム）
先発初出場・初安打：1995年6月16日 対ヤクルトスワローズ11回戦（静岡草薙球場）、ヤクルト・岡林洋一投手から記録
* 初盗塁：2001年4月1日 対千葉ロッテマリーンズ2回戦（千葉マリンスタジアム）

背番号は横浜時代が33番（1994年 - 1996年）、00番（1997年 - 2000年）と変更され、オリックス時代は49番（2001年）でした。

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