巣鴨新田停留場

巣鴨新田停留場

概要

東京都豊島区西巣鴨一丁目に所在する、東京都交通局が運営する都電荒川線（東京さくらトラム）の停留場です。駅番号はSA 22が付与されており、周辺地域からのアクセス拠点として機能しています。

歴史

巣鴨新田停留場は、1911年（明治44年）8月20日に開業しました。これは、当駅の前身にあたる王子電気軌道が、飛鳥山上（現在の飛鳥山）から大塚（現在の大塚駅前）までの区間で営業を開始したことに合わせて設置されたものです。

その後、時代の変遷と共に、1942年（昭和17年）2月1日には王子電気軌道が東京市によって買収されることになりました。これにより、巣鴨新田停留場は東京市電、後の東京都電車の一部となり、特に滝野川線の停留場として位置づけられました。

太平洋戦争中の1944年（昭和19年）、戦時体制の影響を受けて滝野川線の営業は一時的に休止されましたが、戦後復興期の1946年（昭和21年）7月10日には無事営業が再開されました。以来、巣鴨新田停留場は都電荒川線の重要な停留場として、地域の人々の移動を支え続けています。

停留場構造

停留場は、相対式ホーム2面2線という構造を採用しています。これは、線路を挟んで向かい合う形にホームが配置されている方式で、上下線それぞれに専用のホームがあります。乗客はそれぞれのホームで安全に電車の到着を待つことができます。線路は二本敷設されています。

停留場周辺

巣鴨新田停留場の周囲には、教育機関や医療施設、公園など、様々な施設が点在しており、地域生活に密着した環境です。

教育機関:
東京都立文京高等学校
東京都立大塚ろう学校
巣鴨中学校・高等学校
豊島区立清和小学校
西巣鴨さくらそう保育園
これらの学校に通う学生が多く、都電は彼らにとって主要な通学手段の一つとなっています。

医療機関:
山口病院
地域の医療ニーズに応える病院も近くに位置しています。

その他公共・文化施設など:
萬劇場（地域の文化活動に利用される劇場）
東京電力大塚支社（かつて王子電気軌道の車庫や発電所があった歴史的な場所でもあります）
豊島区立西巣鴨公園
豊島区立宮仲公園
近隣には大小の公園があり、地域住民の憩いの場として利用されています。また、JR山手線の大塚駅も徒歩圏内にあり、他路線への乗り換えも比較的容易な立地です。

隣の停留場

東京都交通局都電荒川線（東京さくらトラム）における、巣鴨新田停留場の隣接駅は以下の通りです。

三ノ輪橋方面:
庚申塚停留場 (SA 21)

* 早稲田方面:
大塚駅前停留場 (SA 23)

巣鴨新田停留場は、この二つの停留場の間に位置し、都電荒川線の運行ルート上で重要な役割を担っています。

まとめ

巣鴨新田停留場は、明治時代に起源を持つ、一世紀以上の歴史を刻む都電荒川線の停留場です。豊島区西巣鴨という地域に根差し、相対式ホームを備えた構造で、多くの教育機関や公共施設が集まる周辺環境と密接に関わりながら、地域の重要な交通手段としての役割を果たし続けています。王子電気軌道の時代から東京都交通局に引き継がれたその歴史は、都電の変遷と共に地域の歩みを見守ってきました。現在もなお、地域住民の日常生活を支える欠かせない存在です。

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