工学院大学附属中学校・高等学校

工学院大学附属中学校・高等学校は、東京都八王子市に位置する私立の中高一貫校です。かつては工業高校として知られていましたが、現在は普通科のみを設置し、幅広い教育を提供しています。

歴史は古く、1887年に設立された工手学校を起源とし、幾多の変遷を経て現在の姿となりました。戦後の学制改革や工学院大学の開学、社会情勢の変化に伴い、校名や学科構成、カリキュラムなどが何度か改編されています。工業科目を廃止し、普通科に特化することで、より多様な進路に対応できる教育体制へと進化を遂げました。

制服も時代の流れと共に変化を遂げてきました。かつては学ランでしたが、1990年代にはデザイナーによるスタイリッシュな制服が採用された時期もありました。現在は、男女ともに紺色のスーツスタイルが主流ですが、女子生徒はパンツスーツを選択することも可能です。また、2019年度からは新たな制服が導入されました。

教育内容においても、時代のニーズに対応した改革が積極的に行われています。2015年度からは中学に、2018年度からは高校にそれぞれ特色あるコースを設置し、生徒の個性や能力を伸ばすための多様な学習機会を提供しています。2022年度にはカリキュラムがリニューアルされ、より高度な学習内容や国際的な教育プログラムが充実しました。

特色ある取り組みとして、中学3年生全員がオーストラリアでの約3週間のホームステイを経験する語学研修プログラムがあります。高校生にも希望制の語学研修プログラムが用意されており、グローバルな視点とコミュニケーション能力の育成に力を入れています。

さらに、工学院大学附属である利点を活かし、大学内の生協施設を利用できるなど、学生生活をサポートする体制も整っています。全国でも先駆けとなる中学・高校・大学の同時ISO14001取得など、環境問題にも積極的に取り組んでいます。

学校生活では、生徒会活動や部活動が盛んです。生徒会は環境問題への取り組みなど、多様な活動に積極的に参加しています。部活動も活発で、生徒たちの情熱と個性を育む場となっています。

近年では、教育方針の転換により、従来の受け身の授業スタイルから、生徒と教師の双方向型の授業へと変化しています。ICT機器の活用も進められており、iPadや電子黒板、ノートパソコンなどを用いた授業も行われています。Wi-Fi環境も整備されており、デジタルネイティブ世代の学習スタイルにも対応しています。

通学手段については、スクールバスが運行されています。八王子駅、京王八王子駅、拝島駅、南大沢駅、新宿駅などを結んでおり、生徒の通学を支援しています。ただし、スクールバスは有料であり、利用には申し込みが必要です。運行本数は限られているため、混雑が予想されます。

アクセスは、JR八王子駅や京王八王子駅からバスを利用するほか、西東京バスのバス停からも徒歩でアクセス可能です。

卒業生には、お笑い芸人、プロ野球選手、サッカー選手、ミュージシャンなど、各界で活躍する著名人も輩出しています。

工学院大学附属中学校・高等学校は、歴史と伝統を継承しながら、常に時代の変化に対応し、生徒の成長を第一に考える、魅力的な学校です。高い学力と国際的な視野を兼ね備えた人材育成に力を入れており、将来の社会を担う人材育成に貢献しています。

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