拝島駅

拝島駅：多摩地域の交通結節点

拝島駅は、東京都の昭島市と福生市にまたがる、東日本旅客鉄道（JR東日本）、日本貨物鉄道（JR貨物）、そして西武鉄道の3社が乗り入れる多機能な駅です。この駅は、地域住民にとって重要な交通拠点であるだけでなく、歴史的な変遷を辿ってきた興味深いスポットでもあります。

駅の概要

拝島駅には、JR東日本の青梅線、五日市線、八高線、そして西武鉄道の拝島線が乗り入れています。JR線と西武線との間には連絡改札口がなく、乗り換えの際にはそれぞれの改札を通過する必要があります。

JR東日本の駅は、青梅線が所属線であり、五日市線は当駅が起点となっています。一部の列車は青梅線に乗り入れ、立川駅方面へと向かいます。青梅線と五日市線には「JC55」の駅番号が割り当てられています。一方、西武拝島線は当駅が終点で、「SS36」の駅番号が付与されています。

また、JR貨物は青梅線の立川方面のみ、第二種鉄道事業免許を有しており、貨物輸送も行われています。

歴史

拝島駅は1894年（明治27年）に青梅鉄道の開通とともに開業し、当初は旅客と貨物の取り扱いを行っていました。初代の駅舎は瓦葺きの木造平屋で、広さは16坪でした。

その後、五日市鉄道の乗り入れや八高線の開通に伴い、駅舎の移改築やホームの増設が行われました。1940年には五日市鉄道が南武鉄道に合併し、1944年には青梅電気鉄道と南武鉄道が国有化され、国鉄青梅線と五日市線となりました。

1968年には西武拝島線が開通し、北口が開設されました。1987年の国鉄分割民営化により、JR東日本とJR貨物の駅となり、2000年代に入ると橋上駅舎化工事が開始され、2010年に現在の駅舎が完成しました。

駅構造

現在の駅舎は橋上駅舎で、JRと西武の改札口が分かれています。ホームは南側から順に番号が振られており、西武のホームもJRの連番で設定されています。駅舎にはステンドグラスが設置されており、南口側は「アキシマクジラ」、北口側は「七夕まつり」をモチーフとしています。

かつては「日本一長い踏切」として知られた市道北143号踏切がありましたが、安全上の理由から2009年に廃止されました。

JR東日本

JR東日本は、単式ホーム1面1線と島式ホーム2面4線、計3面5線のホームを持つ地上駅です。駅長が配置された直営駅で、改札外には自動券売機や指定席券売機が設置され、ホーム上には待合室があります。過去には、昇降バー式のホームドアが試行導入されましたが、撤去されています。

当駅は拝島大師の最寄り駅でもあり、ホームには「拝島大師下車駅」と記された柱が立っています。かつては、この柱の上に名物のだるまが載っていました。

西武鉄道

西武鉄道は、島式ホーム1面2線を有する地上駅です。西武鉄道の新案内サインを最初に導入した駅です。

橋上駅舎化事業

2005年から始まった橋上駅舎化事業により、ホームの混雑緩和と地域住民の南北移動がスムーズになりました。2007年に一部が完成し、JRと西武の改札が分離され、エスカレーターとエレベーターが新設されました。当初の計画から遅れましたが、2010年に全面完成しました。

駅構内の店舗

JRの改札内コンコースには、駅ナカ商業施設「Dila拝島」があり、様々な店舗が入居しています。また、西武鉄道の改札外にも、コンビニや飲食店などの店舗があります。

JR貨物管理・米軍横田基地線

拝島駅はJR貨物の貨物駅でもあり、横田基地への燃料輸送が行われています。基地への線路は西武拝島線と平面交差しており、途中には米軍基地の警告標識が設置されています。

利用状況

JR東日本の1日平均乗車人員は2023年度で約2万7千人、西武鉄道の1日平均乗降人員は2022年度で約3万2千人です。

駅周辺

南口側は再開発により、大規模な工事が行われました。北口側は住宅地と米軍横田基地があり、国道16号周辺の整備が進んでいます。駅周辺には、商業施設や飲食店が点在しています。

その他

駅の東側には広大な留置線があり、様々な車両が留置されています。

かつては「日本一長い踏切」として知られた踏切がありましたが、橋上駅舎化に伴い廃止されました。

隣接駅

JR東日本

青梅線：西立川駅 - 拝島駅 - 福生駅
五日市線：(青梅線) 昭島駅 - 拝島駅 - 熊川駅
八高線：小宮駅 - 拝島駅 - 東福生駅

西武鉄道

拝島線：西武立川駅 - 拝島駅

脚注

当駅に関する詳細な情報は、下記の資料やウェブサイトを参照してください。

JR東日本：駅の情報（拝島駅）
西武鉄道：拝島駅（駅情報）

拝島駅は、多摩地域の交通の要として、これからも多くの人々に利用されるでしょう。

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