工藤友也

工藤 友也（くどう ともや）

概要

千葉県出身の元プロ野球選手（投手）。1975年5月1日生まれ。
中日ドラゴンズに所属したが、プロの世界で一軍公式戦に出場することなく短いキャリアを終えた。

経歴

アマチュア時代

工藤友也氏は、千葉県で生まれ育った。地元である流山市立常盤松中学校時代には、後にアマチュア野球界で著名な選手となり、アジア大会で日本代表のキャプテンも務めた捕手の安田真範氏（亜細亜大学～東芝）とバッテリーを組んでおり、当時から将来を嘱望される存在だったことがうかがえる。

高校は千葉県立湖北高等学校に進学。長身から投げ下ろす力強い投球を武器に、投手としてチームの中心を担った。高校3年生の夏、甲子園出場を目指して千葉県大会に挑んだが、県内の強豪として知られる市立船橋高校との対戦で惜しくもコールド負けを喫し、夏の甲子園への夢は叶わなかった。

しかし、その恵まれた体格と、当時すでに140km/hを超える速球を投げられるポテンシャルは、多くのプロ球団のスカウトから注目を集めていた。そして、1993年のプロ野球ドラフト会議において、中日ドラゴンズから5位指名を受け、プロ野球選手への道を歩むことになった。身長187cmという当時の高校生投手としては非常に大きな体格と、将来の成長への期待から、球団は彼に大きな可能性を見出していた。

プロ野球時代

1994年、背番号「65」を背負い、プロ野球選手として第一歩を踏み出した。しかし、プロの世界は厳しく、入団直後に工藤投手に大きな試練が訪れる。ルーキーイヤーである1年目から、投手にとって致命傷ともなりうる肘の故障に見舞われてしまったのだ。この故障の影響は深刻で、リハビリに長い時間を要し、シーズンの間、一軍はおろか、ファーム（二軍）の公式戦にさえ一度も登板することなくシーズンを終えることとなった。プロで実績を積むべき大切なルーキーイヤーを、怪我のリハビリに費やさざるを得なかったことは、その後のキャリアに暗い影を落とすことになった。

肘の故障から復帰し、再起を期して迎えた2年目の1995年。怪我は完治し、再びマウンドに立つことができるようになったが、残念ながら二軍の試合でも目覚ましい成績を残すことはできなかった。プロの世界で結果を残すことの難しさ、あるいは長いブランクの影響もあったのかもしれない。結局、このシーズンも一軍首脳陣から声がかかることはなく、一軍公式戦への登板機会は一度もなかった。

シーズン終了後、プロ入りからわずか2年という短期間ではあったが、球団から戦力外通告を受けた。期待されながらも、相次ぐ試練によりプロの舞台で輝くことができず、一軍登板を果たせないまま、無念のうちにプロ野球選手としての現役生活に幕を下ろすこととなった。

プロ野球選手としてのキャリアにおいて、一軍公式戦への出場は記録されていない。

選手としての特徴

身長187cmという当時としても群を抜いた長身から繰り出される、力強いオーバースローからの速球が最大の持ち味であった。ドラフト指名時には既に140km/hを超える球速を計測しており、その将来性と潜在能力は高く評価されていた。

人物

趣味は音楽鑑賞であり、特にロック系の音楽を好んでいたという。

詳細情報

プロ野球選手として使用した背番号は「65」で、これは中日ドラゴンズ在籍期間である1994年および1995年の2年間着用された。

関連項目

千葉県出身の人物一覧
中日ドラゴンズの選手一覧

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