巴山 (愛知県)

巴山（ともえさん）

巴山は、愛知県の三河地方に位置する山で、新城市作手清岳・作手高里と岡崎市千万町町の境界にあります。標高は719mです。

概要

巴山は、巴川（豊川水系）、巴川（矢作川水系）、そして男川という、三つの異なる水系の源流となっています。この地域は自然公園法に基づき、本宮山県立自然公園に指定されており、豊かな自然が保護されています。

巴山の名前の由来は、この山が三つの川の源であることから、水の流れが巴の形に似ていることに由来するとも考えられます。古くから地域の人々の生活を支える水源として、また、自然豊かな景勝地として親しまれてきました。

藤原俊成の歌碑

平安時代末期の歌人、藤原俊成は、久安元年（1145年）に三河国の国司として赴任しました。俊成は、三河国内の神社を巡り、国司としての政務を行う中で、三河国の地名の由来が、豊川水系の巴川、矢作川水系の巴川、そして男川の三つの川にあるという話を聞き、それぞれの川を詠んだ歌を詠みました。

これらの歌は、俊成の歌集にも収められており、彼の代表的な歌の一つとして知られています。三つの和歌を刻んだ歌碑が、巴山の頂上付近に鎮座する白髭神社に建立されています。歌碑は、歴史的・文化的な価値が高く、訪れる人々にいにしえの文化を伝えています。

巴山は、豊かな自然と歴史的な背景を持つ山として、多くの人々に愛されています。登山道も整備されており、ハイキングや自然観察を楽しむことができます。山頂からは、三河地方の山々や、遠くは太平洋まで見渡せる絶景が広がります。

巴山を訪れる際には、自然保護に配慮し、ゴミは持ち帰るようにしましょう。また、歌碑などの文化財は大切に扱い、後世に伝えていくことが大切です。

登山

巴山には複数の登山ルートがあり、初心者から経験者まで楽しめる山です。山頂まで登ると、360度のパノラマビューが楽しめます。特に秋の紅葉シーズンは美しく、多くの登山客で賑わいます。登山道は整備されていますが、滑りやすい場所もあるので、トレッキングシューズなどの装備を整えてください。

アクセス

車：東名高速道路の豊田ICから約1時間30分
公共交通機関：名鉄本線東岡崎駅からバスで約2時間

周辺情報

巴山の周辺には、本宮山や作手高原などの観光スポットがあります。また、温泉施設もあり、登山後の疲れを癒すことができます。作手地区では、新鮮な野菜や果物、地元の特産品を購入できます。

巴山は、自然、歴史、文化に触れることができる魅力的な山です。ぜひ一度、訪れてみてください。

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