巽真悟

巽 真悟（たつみ しんご）

1987年1月10日生まれの巽真悟は、和歌山県東牟婁郡古座川町出身のプロ野球選手であり、後に野球指導者としても活躍しました。彼は中学校の頃、外野手として始まりましたが、新宮高校2年時に本格的な投手としての道へ進む決心をしました。

経歴

プロ入り前

巽は近畿大学に進学し、大学野球界で名を馳せます。特に2007年の春季リーグ戦では、京都大学戦で1試合23奪三振というリーグ新記録を打ち立て、さらに同志社大学戦ではノーヒットノーランを達成しました。その後も彼は4年生春の大学選手権での活躍により、最優秀選手、最優秀投手、ベストナインを獲得しました。大学在学中の成績は、通算37試合で19勝4敗、防御率2.22、178奪三振という素晴らしいものでした。

プロ入り

2008年のNPBドラフト会議で、巽は福岡ソフトバンクホークスから1位指名を受け入団。契約内容は金額が推定される契約金1億円と年俸1500万円でした。プロ入り当初は背番号20を背負い、他の近畿大学出身者に続く形での入団でした。

ソフトバンク時代

巽は2009年にウエスタン・リーグでの登板を重ねるものの、一軍での出場は限られました。2010年には3試合の登板に留まり、防御率が12.15という厳しいシーズンを送りました。2011年には三軍でスタートし、ウエスタン・リーグで11勝を挙げトップの成績を残しましたが、一軍での登板はありませんでした。

2012年、救援ピッチャーとしての役割を果たすようになり、2015年にはついに一軍で初勝利を記録します。また、ウエスタン・リーグで30試合に登板し防御率も改善していきましたが、2016年に戦力外通告を受け、現役引退を迎えます。

ソフトバンク退団後

退団後はエイジェックに入社しながら、再び現役復帰を目指しました。トライアウトを受けるもなかなかオファーが来ず、一時はエイジェックからも退社します。その後、パーソナルトレーナーとしての活動に専念し、2020年には社会人野球のチームに参加し選手兼任コーチとして復帰しています。

BCリーグ・茨城へ

巽は2022年には茨城アストロプラネッツに入団し、選手兼任投手コーチとして活動を開始。2024年には監督に就任することが発表されました。彼はキャリアの中で数々の役職を歴任し、指導者としての道を進む中でこれまでの経験を生かして、選手たちに影響を与え続けています。

特徴と人物像

巽の投手としての特徴は、ストレート、縦のスライダー、カーブ、チェンジアップなど多彩な球種を持つ先発型の選手であることです。特に149km/hで投げたストレートが象徴的であり、高校時代や大学時代には「西口二世」や「藪二世」とも称されました。また、俊足かつ盗塁も積極的に狙った形跡があり、投手としてだけでなく、野手としての一面も持っていたことが伺えます。

巽真悟はそのキャリアを通じて多くのファンに愛され、彼の挑戦はこれからも続くことでしょう。

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