市川地方卸売市場

市川地方卸売市場について

市川地方卸売市場は、千葉県市川市にある青果物と花卉を取り扱う地方卸売市場です。通称は「市川市場」として知られています。この市場は、かつて市川市によって開設・運営されていましたが、2018年に民営化され、現在は株式会社市川市場が運営を行っています。

歴史

市川地方卸売市場の歴史は、1967年（昭和42年）に市川市に「公設卸売市場開設促進協議会」が設置されたことから始まります。この協議会で公設卸売市場の設置が本格的に検討され、1972年（昭和47年）5月には、市内外に点在していた12の民営卸売市場が統合され、市川市による公設の「市川市地方卸売市場」が設立されました。

1977年（昭和52年）には花き部が設立され、青果物に加え花卉の取り扱いも開始されました。2003年（平成15年）には、青果部卸売業者の市川中央青果株式会社が長印市川青果株式会社に事業譲渡を行い、2007年（平成19年）には京市青果株式会社が自己破産を申請し、その卸売業務は長印市川青果株式会社に譲渡されました。これにより、青果部門は1社体制となりました。

2018年（平成30年）3月には、花き部卸売業者のフロリード株式会社が同市場における卸売業務を大田市場のフラワーオークションジャパン（FAJ）に事業譲渡。FAJが100%出資する新会社、株式会社市川フラワーオークションジャパンを設立しました。

同年4月、事業者が出資して設立した株式会社市川市場が、市川市から開設者の地位を承継し、市場は民営化されました。市場の敷地や建物は市から新会社に賃貸され、市場の名称も「市川地方卸売市場」となりました。2019年（令和元年）には、長印市川青果株式会社が同じ長印グループの長印船橋青果株式会社と統合（吸収合併）し、長印船橋青果株式会社市川支社となりました。

場内施設

市川地方卸売市場は、青果部と花き部の2つの部門から構成されています。

青果部
卸売業者：長印船橋青果株式会社市川支社
仲卸業者：4社
買受人等：262者
花き部
卸売業者：株式会社市川フラワーオークションジャパン
仲卸業者：市川花き株式会社

いちかわごちそうマルシェ

市川地方卸売市場では、市民が自由に買い物できるイベントとして、2020年11月から月に2回程度（第2、第4土曜日）「いちかわごちそうマルシェ」（いちマル）を開催しています。このマルシェには、市場内の事業者だけでなく、近隣の農産物、水産物、加工品、工芸品などの生産者や販売事業者も出店しています。卸売市場を会場としたマルシェは全国的に見ても珍しい取り組みです。また、このイベントの運営には近隣の千葉商科大学人間社会学部の学生も参加しており、地域活性化に貢献しています。

まとめ

市川地方卸売市場は、長年にわたり地域の食を支えてきた重要な市場です。民営化を経て、新たな取り組みにも積極的に挑戦しており、今後も地域社会にとって不可欠な存在であり続けるでしょう。

参考情報

株式[会社]]市川市場: [https://ichikawashijyo.co.jp/
いちかわごちそうマルシェ: https://www.city.ichikawa.lg.jp/eco01/1111000072.html
市川地方卸売市場の概要 | [市川市]]公式Webサイト: [https://www.city.ichikawa.lg.jp/gyo03/1111000001.html

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