市瀬源助

市瀬源助は、1877年（明治10年）1月5日に長野県で生まれ、1959年（昭和34年）6月6日にその生涯を閉じました。彼は、大日本帝国陸軍の軍人として、そのキャリアを築き、最終的には陸軍中将の階級にまで昇りつめました。

1901年（明治34年）、市瀬は陸軍士官学校を第13期生として卒業し、軍人としての第一歩を踏み出しました。その後、陸軍大学校に進学し、1912年（大正元年）に第24期生として卒業。エリート軍人としてのキャリアをスタートさせます。彼は特に騎兵科のエキスパートとして、その能力を発揮しました。

1923年（大正12年）8月には陸軍騎兵大佐に昇進し、近衛騎兵連隊長に就任。その後、1926年（大正15年）3月には陸軍省軍務局騎兵課長、同年10月には陸軍省軍務局馬政課長と、騎兵関連の要職を歴任しました。これらの役職を通じて、軍馬の育成や騎兵戦術の発展に大きく貢献しました。1929年（昭和4年）3月には陸軍少将に進級し、軍馬補充部附となります。

その後も、市瀬のキャリアは順調に進み、1930年（昭和5年）12月には陸軍騎兵学校長に就任。騎兵戦術の教育に尽力します。1932年（昭和7年）4月には騎兵第3旅団長に任命され、部隊の指揮官としてその手腕を発揮しました。

1933年（昭和8年）3月、市瀬は陸軍中将に昇進。しかし、その直後に待命となり、同月30日には予備役に編入されました。軍人としての活動はここで一区切りとなります。

1940年（昭和15年）8月15日には、紀元二千六百年祝典記念章を授与されています。これは、彼の軍人としての長年の功績を称えるものでした。

市瀬源助は、騎兵科のエキスパートとして、軍馬育成や騎兵戦術の発展に大きく貢献し、その功績は後世に語り継がれています。彼のキャリアは、明治から昭和にかけての日本の軍事史において、重要な役割を果たしたことを示しています。

参考文献
福川秀樹『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年。
外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。

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