市辺駅

市辺駅：歴史と自然に囲まれた近江鉄道の駅

滋賀県東近江市市辺町に位置する市辺駅は、近江鉄道八日市線（万葉あかね線）の駅です。駅番号はOR18。長きにわたる歴史と、のどかな田園風景が調和する、魅力的な駅となっています。

歴史を刻む市辺駅

市辺駅の歴史は古く、1913年（大正2年）12月29日に湖南鉄道の駅として開業しました。その後、1927年（昭和2年）5月15日には琵琶湖鉄道汽船、1929年（昭和4年）4月1日には八日市鉄道と、幾度かの合併を経て、1944年（昭和19年）3月1日には近江鉄道の一員となりました。

1996年（平成8年）には、新しい駅舎が完成。同時に交換設備も設置され、駅の構造は大きく変わりました。かつての木造駅舎から、現在の無人駅へと姿を変え、時代とともに進化を遂げてきた歴史を感じさせる駅舎となっています。

駅の構造と特徴

市辺駅は地上駅で、相対式ホーム2面2線の構造です。かつては1面1線の木造駅舎の有人駅でしたが、新駅舎完成後は無人駅となりました。ホーム間は構内踏切で連絡しており、利用者は容易にホーム間を移動できます。

上り線のホームは、八日市線内で事故が発生した場合や、車両の回送の折り返しなどに使用できるよう、両方向への入線・発車が可能です。これは、万が一の事態にも対応できるよう、柔軟な運用を可能にしている重要な要素です。

市辺駅周辺の環境

市辺駅は国道421号沿いに位置し、駅北側の踏切で滋賀県道168号線と滋賀県道170号線が分岐しています。駅周辺は水田が広がり、のどかな田園風景が広がっています。しかしながら、駅南側と駅西側には住宅地が広がり、静かな住宅街と田園風景が共存する地域となっています。

駅の北側には船岡山があり、そこから北へ進むと滋賀県道208号線と紅かす山に至ります。また、駅から南東へ伸びる滋賀県道170号線を進むと長谷野駅がありますが、市辺駅からやや離れた場所にあります。

市辺駅とその周辺の未来

近年、市辺駅周辺の地域開発は進んでおらず、利用客数も減少傾向にあります。しかし、周辺の自然環境を生かした観光や、地域活性化のための取り組みが期待されます。市辺駅の静かな佇まいと、周辺の自然環境は、都会の喧騒から離れ、ゆったりとした時間を過ごしたい人々にとって、魅力的な場所となっています。

隣の駅

近江鉄道八日市線では、平田駅と太郎坊宮前駅に隣接しています。快速列車は通過しますが、普通列車は各駅に停車します。

市辺駅は、歴史と自然が融合した、静かで落ち着いた雰囲気の駅です。近江鉄道八日市線を利用する際には、ぜひ一度訪れてみてください。

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