帝国臓器製薬

帝国臓器製薬株式会社

帝国臓器製薬株式会社は、1920年に神奈川県横浜市で設立された、日本の製薬会社です。この企業は事業の多様性から、医療用及び一般用医薬品を始め、動物用医薬品の研究開発と製造、販売を行っていました。

沿革

企業の歴史は1920年に遡ります。創業者の山口八十八が帝国社臓器薬研究所を設立したのがその始まりです。1922年には、業界に初めて「チラーヂン」を発売し、これが後の成長の礎となりました。1929年には法人化され、「株式会社帝国社臓器薬研究所」となり、1936年には高津工場を開設しました。戦後の1945年には社名を「帝国臓器製薬株式会社」に変更し、1946年に本社を東京都に移転しました。

帝国臓器製薬は1955年に東京証券取引所に上場し、その後も成長を遂げながら数々の医薬品を発表しました。1953年には「パロチン」を発売し、1957年には動物用医薬品の製造販売を開始しました。1962年には本社を再度移転し、1980年には福島県にいわき工場を設立するなど、主に製造設備の充実を図りました。

1981年には「プロスタール錠25」、1986年には「アルタットカプセル75」を発売し、1991年には関連企業として「株式会社メディカル・システム・サービス神奈川」を設立しました。さらに、1997年にはドイツ・フランクフルトに国際駐在員事務所を開設し、グローバルな視点も持ちました。

1999年には「アンジュ28」を発売し、2001年には本社を現在の場所に移転。2005年には新たに「リピディルカプセル」を発売した後、同年10月にグレラン製薬株式会社と合併し、現在の「あすか製薬株式会社」となりました。

取り扱い製品

帝国臓器製薬が扱った主な医療用医薬品には、オバホルモン、エナルモン、パロチン、およびプロスタール（前立腺肥大症の治療薬）などがあります。特に、アルタットはH2ブロッカーとして用いられる胃腸薬で、今では興和が一般用医薬品として販売しています。また、経口避妊薬であるアンジュ28も特筆すべき製品です。

一般用医薬品では、パロチモンなども取り扱われていました。

関連項目

帝国臓器製薬は日本国内の医薬品企業の中でも一時的に重要な役割を果たしました。他にも、武田薬品工業やグレラン製薬、あすか製薬などの企業が関連として挙げられます。また、1965年から1976年にかけて放送されたTBSの番組「圭三訪問」においても一社提供として名が知られました。

このように、帝国臓器製薬株式会社は日本の製薬業界において、歴史的かつ重要な地位を占めていましたが、2005年に合併されたことでその形態を終えました。

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