帷子ノ辻駅

帷子ノ辻駅：嵐山本線と北野線の交差する拠点

京都市右京区太秦帷子ケ辻町に位置する帷子ノ辻駅は、京福電気鉄道嵐山本線と北野線の2路線が接続する重要な駅です。駅番号はA8。周辺地域は太秦帷子ケ辻町ですが、駅名は「帷子ノ辻」と表記されます。

歴史：

帷子ノ辻駅の歴史は古く、1926年（大正15年）3月10日、京都電燈が経営する嵐山電鉄北野線の開業と同時に誕生しました。当初は高雄口（現在の宇多野）から帷子ノ辻までの区間が開通、嵐山本線との接続駅として機能しました。その後、1942年（昭和17年）3月2日には京福電気鉄道へと路線が承継されます。1973年（昭和48年）3月21日には駅ビルが竣工、近隣住民や利用客にとって利便性が向上しました。バリアフリー化を進めるため、2011年（平成23年）3月12日には改札口が地下から地上に移設され、1番ホーム南側に地上改札口が設置、1番ホームと2～4番ホームを結ぶ構内踏切も設置されました。この改修により、駅全体の利便性が大幅に向上しました。

駅構造：

帷子ノ辻駅は、単式ホーム1面1線と島式ホーム1面3線の、合計2面4線の地上駅です。単式ホーム（1番線）と島式ホーム（2～4番線）の間は、構内踏切と地下道で連絡しており、島式ホーム上では乗り換えがスムーズに行えます。4番線は2番線の反対側に位置し、2番線の東側には3番線という切り欠き式ホームがあります。改札口は1番線に面した南側の地上にあり、有人改札とICカード対応の簡易処理機が設置されています。

かつては地下に改札口と駅務室がありましたが、2011年のバリアフリー化工事で地上に移設されました。旧改札口は入場専用のゲートとして現在も残されています。駅全体を覆うように京福電鉄のビル「ランデンプラザ帷子」が建っており、スーパーマーケットなどの商業施設が入居しています。ビルの店舗入り口は、改札口の南側地上と線路の北側に設置されています。

乗り場：

嵐山本線と北野線は4番線で接続しています。嵐山本線四条大宮方面と北野線北野白梅町方面の直通運転を行う場合、列車は到着後に嵐山方面へ一旦引き上げ、本線上で折り返し、各方面のホームに入線します。このため、乗り換えには少し時間がかかる場合があります。

停留場周辺：

帷子ノ辻駅周辺には、JR嵯峨野線の太秦駅、松竹撮影所、京都市立蜂ヶ岡中学校などの施設があります。また、京都府道112号二条停車場嵐山線も近くを通っており、交通アクセスも良好です。歴史的にも興味深い桓武天皇皇子仲野親王高畠墓（6世紀の前方後円墳）も比較的近距離にあります。

隣の停留場：

京福電気鉄道 嵐山本線: 太秦広隆寺駅 (A7) - 帷子ノ辻駅 (A8) - 有栖川駅 (A9)
京福電気鉄道 北野線: 撮影所前駅 (B1) - 帷子ノ辻駅 (A8)

括弧内は駅番号を示します。2016年に撮影所前駅が開業するまでは、嵐山本線と北野線で異なる駅番号が使用されていました。

まとめ：

帷子ノ辻駅は、歴史と現代が融合した、嵐電の重要な拠点です。バリアフリー化による改修や商業施設との連携など、利用者の利便性を向上させる取り組みが積極的に行われています。周辺には歴史的建造物や文化施設も多いことから、観光客にとってもアクセスしやすい駅となっています。

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