常楽寺 (富山市)

常楽寺: 高野山真言宗の寺院

常楽寺（じょうらくじ）は、富山県富山市婦中町千里に位置する高野山真言宗の寺院で、その山号は法界山（ほっかいさん）と呼ばれています。この寺院は信仰の中心地として多くの人々に親しまれており、その本尊には大日如来が祀られています。

歴史の深み

常楽寺は、大宝2年（702年）に創建されたと伝えられています。歴史的な転機として、仁寿2年（852年）には、僧の円仁がこの地を訪れ、寺号を常楽寺とし、二重塔の建立や千体地蔵の安置を行いました。室町時代末期には、長尾景虎（後の上杉謙信）の兵乱によって寺の伽藍が焼失しますが、宿坊として利用されていた末寺に避難していた菩薩像が、百姓の仁蔵に「我々を常楽寺に還してくれ」と夢の中で告げたと伝えられています。これに感銘を受けた村の人々は協力し、白布を敷いた道を作り、再建を果たしました。さらに、寛永年間（1624年 - 1644年）には、富山藩により寺院が再興され、現在に至ります。

文化財の宝庫

常楽寺には、重要文化財に指定されているいくつかの貴重な文化財が存在します。まず、木造聖観音菩薩立像は平安時代中期に制作されたもので、大正15年（1926年）に重要文化財（当時国宝）として指定されました。さらに、同じ平安時代中期に作られた木造十一面観音菩薩立像も同様に、当時の国宝に指定されています。これらの文化財は、寺院の歴史を物語る重要な証拠であり、多くの参拝者に愛されています。

アクセスの便利さ

常楽寺へのアクセスは非常に便利で、JR千里駅から車で約5分の距離です。周辺には美しい自然も広がっており、訪れる人々にとって心地よいひと時を提供しています。

このように常楽寺は、深い歴史と文化を持つ寺院として、訪れる人々に精神的な安らぎをもたらしています。富山を訪れた際には、ぜひその美しい景観と歴史を体感し、心を癒す場所として常楽寺に足を運んでみてはいかがでしょうか。

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