常盤 (札幌市)

常盤（ときわ）

常盤は、北海道札幌市南区に位置する地名です。真駒内川流域に広がり、真駒内通（国道453号）が川と並行して南北に走っています。

歴史

常盤地区は、その昔、監獄用地でした。石山との境界付近、現在の常盤一号橋のあたりには、1900年（明治33年）まで苗穂監獄の分監が置かれていました。その後、払い下げられた土地には石川県から十数戸の人々が移住してきましたが、生活は楽ではなかったようです。

1902年（明治35年）または1903年（明治36年）頃になると、真駒内川を利用して札幌へ送る木材の集積場として、「土場」と呼ばれるようになりました。同時期、上流側の旧真駒内御料地では、徳島県からの入植者たちが開墾を始めました。1905年（明治38年）頃には、沢の奥で温泉が湧いているという話が広まり、その地域は「湯の沢」と呼ばれるようになりました。

1907年（明治40年）頃には、札幌軟石の切り出しのために、石山から常盤神社の麓までトロッコのレールが敷設されました。

1910年（明治43年）には、常盤小学校（現在の芸術の森小学校）の前身である石山小学校（現在の石山緑小学校）土場特別教育所が設置され、1916年（大正5年）には公立土場尋常小学校として独立しました。

1913年（大正7年）以降、トロッコのレールは撤去され、道路へと改修されました。昭和時代に入ると、水田耕作のほか、野菜やリンゴの栽培も行われるようになり、牧場も開かれました。

1944年（昭和19年）には、常盤木の森林が多かったことから、地名を「土場」から「常盤」へと改称し、「湯の沢」地区も統合されました。

太平洋戦争末期には、東京からの疎開者が入植し、戦後には海外からの引揚者が入植するなどして、人口が急増しました。

1961年（昭和36年）5月、合併により札幌郡豊平町から札幌市の一部となりました。

施設

関口雄揮記念美術館
常盤公園
ときわ病院
札幌市立常盤中学校
札幌市立芸術の森小学校
旧札幌市立常盤小学校
ときわみなみの幼稚園
常盤神社

脚注

参考文献

『札幌地名考』さっぽろ文庫1

外部リンク

札幌市南区

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