常行寺 (品川区)

常行寺（じょうぎょうじ）

常行寺は、東京都品川区南品川にある天台宗の寺院です。正式名称は「熊野山父母報恩院 常行三昧寺」と称します。

歴史

常行寺は、848年（嘉祥元年）に慈覚大師円仁によって開山されました。円仁が唐からの帰国後、故郷である下野国（現在の栃木県）へ向かう途中で、母親の訃報に接し、その菩提を弔うためにこの寺を創建したと伝えられています。

寺は、七世の恵心僧都源信の時代には格式の高い寺院として知られていましたが、鎌倉時代以降、寺運は衰退しました。その後、1527年（大永7年）に実海僧正によって中興されました。

創建当初、寺は大井村（現在の東大井4丁目）に位置していましたが、1653年（承応2年）に現在の場所に移転しました。

広重コレクション

常行寺には、歌川広重の作品収集家であった住職がいたことから、広重の肉筆画を中心としたコレクションが所蔵されています。これらの貴重なコレクションは、「広重堂」と呼ばれる専用の収蔵庫に保管・展示されています。

所在地・アクセス

所在地：東京都品川区南品川2丁目4-13
交通アクセス：京浜急行電鉄本線 新馬場駅より徒歩5分

脚注

注釈

出典

参考文献

平野栄次 著『品川区史跡散歩 (東京史跡ガイド9)』学生社、1993年
「品川宿 南品川宿下 常行寺」『新編武蔵風土記稿』 巻ノ53荏原郡ノ15、内務省地理局、1884年6月。
* “熊野山父母報恩院　常行寺（正式名称：常行三昧寺）”. 天台宗東京教区公式サイト. 2020年11月29日閲覧。

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