平井卓志

平井 卓志の生涯と業績

平井卓志（ひらい たくし）は、日本の政治の世界で多大な影響を持った人物です。1931年11月22日に香川県高松市に生まれ、2009年7月16日に高松市で心不全により逝去しました。77年の生涯の中で、平井は政治家としてだけでなく、実業家としても成功を収めました。

教育と初期の経歴

平井は東京都立第四中学校（現在の東京都立戸山高等学校）に進学し、その後香川県立高松高等学校へ転校し、1950年に卒業。続いて学習院大学の政経学部で学び、1955年に卒業しました。卒業後は、参議院議員の平井太郎の秘書として政治の世界に足を踏み入れます。太郎の長女である平井温子と結婚することで、彼は太郎の家族の一員となりました。

1958年には太郎が社長を務める四国新聞社に入社し、次第に役職を上げていきます。1966年には常務取締役、1970年には専務取締役に就任しました。

政治活動のスタート

1973年、岳父の平井太郎が議員として在職中に死去した後、平井は四国新聞社の代表取締役社長に就任。その翌年の1974年、彼は香川県選挙区から自由民主党の公認を受けて参議院議員として初当選を果たしました。中曽根派に所属し、政治キャリアを築いていきました。

1975年には四国新聞社の社主・代表取締役会長に、1977年には通商産業政務次官に就任。その後、1978年からは西日本放送の代表取締役社長を兼任し、1980年の参院選では再選を果たしました。

大臣としての活動

1986年には第14回参議院議員通常選挙で4選を達成し、その後の中曽根内閣で労働大臣に任命されました。平井は1987年に社長職を長男の平井卓也に譲り、自身は会長職に就任することになります。1992年の第16回参議院議員通常選挙でも成功を収め、5選を達成しました。

しかし、平井は1995年に自民党を離党し、新進党に入党。その後、1996年の衆議院総選挙において長男が立候補したことに伴い、再び西日本放送の社長に復帰しましたが、卓也は香川1区から新進党公認で立候補したものの落選します。

2000年、平井は無所属で香川1区に立候補しましたが、選挙戦においては公示日直前に様々な問題が浮上しました。西日本放送労組は、選挙の透明性を確保するための要求を卓志に対して行うなど、家族経営の影響が問題視されました。

政界引退と最後

2002年春の叙勲では勲一等旭日大綬章を受章し、2009年には正三位に叙されましたが、同年の7月16日に彼は高松の病院で77歳で亡くなりました。

家族と親族

平井の家族は政治家としての地位を持つ者が多く、岳父の平井太郎も参議院議員でした。彼の妻である平井温子は東京都出身で、元西日本観光の代表取締役社長を務めていました。また、長男の平井卓也は衆議院議員として活動しており、次男の平井龍司は四国新聞社と西日本放送で経営幹部としての役割を果たしています。

平井卓志の政治活動と実業家としての功績は、香川県の発展と日本の政治の中で重要な位置を占めています。

もう一度検索