平和堂HATOスタジアム

平和堂HATOスタジアム

平和堂HATOスタジアムは、滋賀県彦根市松原町に位置する、彦根総合スポーツ公園内にある陸上競技場です。この施設は、公益財団法人滋賀県スポーツ協会と、日本管財が営むS・NKグループによって管理・運営されています。施設の正式名は彦根総合スポーツ公園陸上競技場として、県の条例に基づいて命名されています。

施設概要

この競技場は鉄筋コンクリートおよび一部鉄骨による構造で、地上5階建てです。建築面積は約14,235平方メートル、延床面積は24,043平方メートルとなっており、日本陸上競技連盟からの第1種公認を受けています。競技場は400メートル×9レーンを有しており、最大収容人数は15,000人です。座席数は7,000席ですが、室内練習場や照明設備も整備されており、多様な競技やイベントに対応できる環境が整っています。

この陸上競技場は、2025年に滋賀県で開催される第79回国民スポーツ大会のために特に重要視されており、国民体育大会の基準に適合した開会式および閉会式場としての機能を兼ね備えています。滋賀県内には、国民スポーツ大会に必要な第1種公認の陸上競技場が不足していたため、彦根総合運動場内に新設されることが決定しました。

建設過程

彦根総合スポーツ公園が構想された際、以前の滋賀県立彦根総合運動場は一部施設を除いて全て撤去されました。新しい陸上競技場は、近江高等学校と彦根市立城北小学校の間に整備され、さまざまなスポーツ活動の拠点として期待されています。建設工事は鹿島建設と地元の笹川組のJV、または奥村組・桑原組のJVの2者によって行われ、総工費は約89億6000万円に上りました。

最初の計画では、J2リーグ基準の収容人数2万人を目指していましたが、近隣のサッカークラブの意向を受け、収容人数は1万5千人に縮小されました。この変更により、より確実な運営が見込まれています。

競技場は2023年4月に開業し、最初のイベントとして天皇杯 JFA 第103回全日本サッカー選手権大会が行われました。さらに、地元のクラブがJリーグに参入する際の照明条件を満たすため、照明設備の改善を進めている他、クラウドファンディングによる支援も受けながら、必要な設備の拡充を行っています。

命名権

2023年1月、平和堂がこの競技場と補助競技場の命名権を取得しました。契約は2022年から2028年までの5年間で、年間1000万円で合意されています。これにより、「平和堂HATOスタジアム」として広く知られるようになりました。

周辺の施設

スタジアム周辺には、彦根城や彦根城博物館、玄宮園等、多くの観光地や学校が存在します。また、アクセスも良好で、地域のスポーツ活動やイベントの場として利用されることが期待されています。

本競技場の整備により、地域のスポーツ振興やイベント活性化が進むことが期待されると共に、市民にとっても大切なアクティビティの場となることでしょう。

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