平壌-開城高速道路

平壌-開城高速道路について

平壌-開城高速道路は、北朝鮮の首都である平壌市楽浪区域と開城特別市を結ぶ高速道路で、全長は約160キロメートルに及びます。この道路は1992年4月12日に完成しました。開通当初から多くの注目を集めており、その建設にはいくつかの困難が伴いました。

建設の経緯

高速道路は1989年の太陽節までに完成することが計画されていましたが、工程途中で大きなトラブルが発生しました。特に、1989年4月14日に礼成江に架かる橋の建設現場で重大な事故があり、多数の死傷者が出るという悲劇的な出来事がありました。この事故にもかかわらず、最終的には工事を完了させることができました。

しかし、北朝鮮においては一般市民が個人名義で車を所有することが法律で禁止されているため、この高速道路を通行する車の数は非常に限られています。実際に、自家用車を保有しているのはごく少数の特権層に限られており、日常的に道路が賑わうことはありません。これにより、平壌-開城高速道路は寂しい景観が広がっています。

通過する地域

この高速道路は、アジアハイウェイ1号線の一部としても位置付けられています。通過する地域には以下のような場所があります。

• - 平壌直轄市: 楽浪区域、江南郡
• - 黄海北道: 中和郡、黄州郡、松林市、黄州郡、沙里院市、鳳山郡、瑞興郡、平山郡、金川郡
• - 開城特別市

このように、平壌-開城高速道路は複数の郡や自治都市を走行し、特に開城は歴史的な価値がある都市でもあります。開城は韓国との接点でもあり、過去には南北交流の拠点ともされていました。高速道路の存在は、北朝鮮からのアクセスも可能にしていますが、実際の利用状況は非常に限られています。

まとめ

平壌-開城高速道路は、北朝鮮の交通インフラの象徴とも言えますが、その利用は特権層に限られ、一般市民には隔離された存在となっています。歴史的な背景を持つこの道を通じて、北朝鮮の交通事情や社会状況を考える良いきっかけになるでしょう。

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