平成21年台風第17号

平成21年台風第17号「パーマァ」

概要

平成21年の台風第17号、通称「パーマァ」は、2009年9月29日、カロリン諸島近くで発生しました。この台風は、最初は西南西方向に進んだ後、北東方向に進路を変え、おおよそ3日間の間に急速な発達を遂げました。特に、10月1日9時には最低気圧930ヘクトパスカル（hPa）、最大風速50メートルという非常に強い台風の状態に達しました。

その後は若干の勢力の低下が見られましたが、10月3日にはフィリピンのルソン島北部、カガヤン州に上陸。この際、中心気圧は950hPa、最大風速は40メートル、最大瞬間風速は60メートルを記録しました。上陸後、台風はルソン島を通過し、バシー海峡へと向かいましたが、東側に存在していた台風18号との間で藤原効果が発生。一度南へ向かう動きを見せ、10月6日9時に再度上陸しました。

台風「パーマァ」はその後も進行方向を変えながら、10月7日にはフィリピンの東海上に移動し、やがて10月10日には南シナ海へと抜けていきました。同月11日には再び台風として復活し、10月12日3時には中国の海南島に上陸しました。最終的には10月14日にトンキン湾で熱帯低気圧に変わりました。興味深いことに、この台風は「復活台風」として知られており、台風としての寿命は約13日と18時間でしたが、熱帯低気圧に降格していた期間を合わせると、全体で14日と18時間の長さとなりました。これは気象庁の基準において、長寿の台風として考慮される期間において統計上8番目に長いものとなります。

被害

台風「パーマァ」は、その影響でフィリピンで438名の死傷者を出しました。このように、非常に多くの人々の命や暮らしに影響を与えた事態は、台風の恐ろしさを改めて示すものとなりました。

その他の情報

この台風に付けられたアジア名「パーマァ」は、マカオ料理の名前に由来していますが、この名前は今後使用されなくなります。次に使われるアジア名は「インファ」となります。この変更は、台風の名前が次の台風シーズンの際にリセットされるためです。台風の名前には、各国での文化や意味が反映されていることが多く、こうした変化は気象に対する地域の認識を深める一助ともなります。

台風「パーマァ」は、その異常な経路と影響力から、強い自然災害の学びや備えの重要性を再認識させる出来事となりました。自然の力を理解し、適切に対策を講じることの重要性は今後も変わることなく、私たちに求められる課題となるでしょう。

関連項目

• - 複雑な動きをする台風
• - 復活台風
• - 長寿台風

このような台風に関する知識を広め、備えをしていくことが重要です。

もう一度検索