平成25年7月28日の島根県と山口県の大雨

平成25年7月28日の島根県と山口県の大雨

2013年7月28日、日本の西日本において発生した豪雨は、特に島根県と山口県で深刻な被害をもたらしました。この日の山口市前町では1時間あたり143.0mmの降水量が記録され、これは県内での最も大きな降水量となりました。また、島根県の津和野町では24時間で381.0mmに達し、こちらも島根県内での過去最大を記録しました。気象庁はこの時期に特別警報を発令し、注意を呼びかけました。

気象の背景

この豪雨の背景には、南側の太平洋高気圧からの温暖湿潤な空気が流れ込み、その影響で山口県と島根県の県境付近に集中して雨雲が発生しました。さらに、日本海に存在する寒冷渦が流れ込む空気の進路を妨げ、上空の冷たい北風が影響を与えていました。この気象条件が合わさり、計画的な予測が困難な局地的豪雨となりました。実際、降水量は数時間で平年の7月1か月分を超えるほどでした。

降水量の詳細

具体的な降水量として、山口県では28日だけで1時間あたりの降水量が100mmを超え、24時間で300mm以上となる地域が見られました。山口市前町の測定では、解析の結果リアルタイムでの計測が困難だったものの、143.0mmという過去最大の降水量が確認されました。特に津和野町では、381.0mmと非常に高い降水量を記録し、これによりその地域でも大きな影響が出ています。

被害状況

この豪雨の結果、山口県と島根県で合計2名の死者と2名の行方不明者、11名の負傷者が報告されました。山口市と萩市での被害が特に深刻であり、住宅の全壊や浸水が多発しました。山口県内では9478世帯に避難勧告が出され、結果として290名以上が孤立状態に陥りましたが、自衛隊などの迅速な救助活動により早期に孤立から解放されました。島根県では、津和野町を中心に住宅や非住宅の浸水があり、交通網も寸断される事態に陥りました。

行政の対応

政府はこの事態を受けて、調査団を派遣し被害状況を調査しました。また、地元自衛隊も派遣され、被災者の救助や孤立した住民の支援に当たりました。特に、山口県では重要な農地が冠水し、農作物への被害も大きかったため、災害救助法が適用されることとなりました。

まとめ

この豪雨がもたらした影響は、単に降水量の多さにとどまらず、人命への影響やインフラへの被害等、多岐にわたるものでした。去る日々に何度か全く異なる気象条件が重なることで新たな災害が引き起こされる可能性があるため、より一層の警戒が求められます。

もう一度検索