平林眞

平林眞（ひらばやし まこと）

平林眞は、1925年7月11日に生まれ、2015年3月5日に没した日本の著名な金属学者です。専門は金属物性結晶学であり、東北大学名誉教授、北見工業大学元学長という要職を歴任しました。

略歴

東京都出身の平林眞は、1947年9月に東京帝国大学第二工学部冶金学科を卒業後、大学院特別研究生を経て、1948年4月に東京工業大学大学院へ転学しました。1951年には東北大学金属材料研究所助手となり、研究者としてのキャリアをスタートさせます。1959年に同研究所助教授、1963年には教授に昇進し、金属材料の研究に尽力しました。1987年には東北大学金属材料研究所所長に就任し、研究を牽引しました。1989年に東北大学を停年退官し、同大学名誉教授となります。その後、いわき明星大学理工学部教授を経て、1990年には北見工業大学の第5代学長に就任しました。1996年に北見工業大学を退官し、同大学名誉教授となりました。
2015年3月5日、誤嚥性肺炎のため89歳で逝去。叙従三位。

主な受賞歴

平林眞の功績は数々の賞によって称えられています。

日本電子顕微鏡学会瀬藤賞（学会賞）（1982年）
日本金属学会谷川ハリス賞（1985年）
本多記念賞（1997年）
勲二等瑞宝章（2002年）

主な著書

平林眞は、研究活動の傍ら、多くの著書を執筆し、金属学の発展に貢献しました。

岩崎博と共著『規則格子と規則-不規則変態』（日本金属学会, 1967年）
長崎誠三編『金属物性入門（金属物性基礎講座1巻）』（分担執筆, 丸善, 1977年）
『回折結晶学（金属物性基礎講座3巻）』（編著, 丸善, 1981年）
長崎誠三と共編著　『二元合金状態図集』(アグネ技術センター,　2001年)
『本多光太郎-マテリアルサイエンスの先駆者』（編著,　アグネ技術センター,　2004年）
佐川眞人・浜野正昭と共著『永久磁石 : 材料科学と応用』（アグネ技術センター, 2007年）

平林眞は、日本の金属学界において多大な貢献を果たした人物であり、その研究成果と教育活動は、後進の育成に大きく貢献しました。金属物性結晶学の分野における彼の業績は、日本の材料科学の発展に不可欠なものであり、その名は永く記憶されることでしょう。

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