平濱八幡宮

平濱八幡宮について

平濱八幡宮（ひらはまはちまんぐう）は、島根県松江市に位置する重要な神社であり、出雲地方における八幡神の信仰の中心的存在です。旧社格は県社で、出雲國神仏霊場の第13番目に指定されています。この神社では、八幡神の一柱である応神天皇や仲哀天皇、神功皇后が祀られており、その由緒ある歴史を持っています。

歴史

平濱八幡宮の創建時期ははっきりしないものの、天永2年（1111年）には当社の遷宮入りの日時を陰陽寮が占った記録が残っています。これはつまり、創建以前から重要な神社として存在していたことを示唆しています。出雲国の最古の八幡宮と広く認識され、かつては京都の石清水八幡宮に属する「平浜別宮」として、そこから派生した社家によって大切に奉斎されていました。

戦国時代には地域の武将である亀井氏、尼子氏、毛利氏が社殿の改築や造営に関与し、江戸時代には松江藩主の直轄管理下に置かれていました。近代に入ると、昭和17年（1942年）には正式に県社に列格され、その重要性が再認識されることとなりました。

施設

境内には武内神社（たけうちじんじゃ）があり、ここでは武内宿禰が祭神とされています。この神社は「武内さん」として知られ、長命であった武内宿禰の神話から引き寄せられて、延命長寿の神として参拝者の信仰を集めています。

他にも境内には多くの社があり、若宮神社（仁徳天皇）、鹿島神社（武甕槌命）、加和羅神社（國常立尊を含む複数の神々）、そして東随神社・西随神社（豊盤間戸命・櫛磐間戸命）などが祀られています。また、境外社として高良神社（玉垂命）も存在します。

祭礼

一年の中で特に賑わう祭りには、8月31日に行われる武内神社の大祭があります。この大祭には多くの参拝者が集い、深夜まで盛り上がりを見せます。さらに、9月15日に開催される例祭では神幸式も執り行われ、この神事もまた多くの人々に親しまれています。

交通アクセス

平濱八幡宮へのアクセスは、松江駅の5番乗り場から市営バスの竹矢行きや、一畑バスの荒島線を利用するのが便利です。武内神社前のバス停で下車すれば、神社へと近づくことができます。

このように、平濱八幡宮は歴史と伝統を色濃く持ち、地域の人々に愛され続けている神社なのです。

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