平良良松

平良良松（たいら りょうしょう）

平良良松は、1907年（明治40年）11月12日に生まれ、1990年（平成2年）3月19日に生涯を閉じた日本の政治家です。沖縄県那覇市の出身で、那覇市長を4期務めるなど、沖縄の政治に大きな足跡を残しました。

生い立ちとペルーでの活動

沖縄県立第一中学校（現在の沖縄県立首里高等学校）を卒業後、上京し近衛師団兵器部で勤務しながら法政大学専門部法律科に通っていました。しかし、赤色救援会の活動に関与したことが発覚し、また病気療養のため帰郷を余儀なくされます。帰郷後も警察の監視下に置かれ、就職もままならない状況が続いたため、1934年にペルーのリマ市に渡り、現地の日本人学校で8年間教鞭を執りました。

戦後の政治活動

終戦後の1946年に沖縄へ帰国し、村会議員や農協組合長などを歴任。その後、1954年から4期にわたり立法院議員を務めました。1968年には、沖縄社会大衆党から那覇市長選挙に立候補し、初当選を果たします。沖縄返還後の1984年まで4期市長を務め、その間、沖縄革新の代表的な人物として、米軍基地の撤去を強く主張しました。また、1972年12月から1973年2月までの間、自衛隊隊員の住民登録申請の受付を停止する措置を取ったことでも知られています。

沖縄都市モノレール計画

市長在任中には、沖縄都市モノレール線（通称：ゆいレール）の建設計画を、当時の屋良朝苗県知事らと共に決定しました。この計画は、沖縄の都市交通の発展に大きく貢献することとなりました。

その他の活動

平良良松は、政治家としての活動の傍ら、自身の経験や考えをまとめた著書も残しています。

『平良良松回顧録ー革新市政16年』（沖縄タイムス社、1987年）
『戦前沖縄における無産運動』(安仁屋政昭 参照)

参考文献

* 『新訂 政治家人名事典』日外アソシエーツ、2003年。

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