平釜線

平釜線（ピョンブせん）について

平釜線は朝鮮民主主義人民共和国の平壌から大韓民国の都羅山までを結ぶ鉄道路線です。この路線は朝鮮民主主義人民共和国鉄道省によって管理されています。平壌駅を出発し、京畿道の都羅山駅に至るまでの約187.3キロメートルを結んでいます。

歴史的背景

平釜線は日本の統治時代、京義線として知られていました。朝鮮戦争と南北分断を経て、路線は分断され、北側は平義線と、南側は平釜線の名称で運行されることになりました。特に「釜」は釜山を指し、南北の接続を暗示しています。しかし、2024年に北朝鮮が南北統一を放棄した結果、開城と都羅山間は制度上廃止され、平開線に改称されることとなりました。

現在、一般営業は開城駅までとなっており、開城から都羅山間は2003年に韓国側の京義線との連結工事により再開通しました。2018年には南北共同調査が行われ、鉄道路線の老朽化や電力不足が問題となっていることが明らかになりました。

路線データと運行状況

平釜線は27の駅を有し、全線が直流3000Vで電化されていますが、複線区間は存在しません。2002年時点の時刻表を見ると、平壌から直通の急行列車は運行されておらず、準急行と各駅停車がメインでした。現在、平壌と開城を結ぶ便は、バスを利用することが一般的です。

過去には外国人向けのツアーでも平釜線が使用されていましたが、現在は旅客の運行は大幅に制限されています。また、鉄道の老朽化の影響で、速度を出すのが難しい状況が続いています。

沿革

平釜線の起源は1906年4月3日に開通した京義線にさかのぼります。1945年、日本の統治が終わった後、平壌から沙里院までの区間が北朝鮮の管理となりました。1953年の朝鮮戦争停戦により、平壌から開城までが北朝鮮側の路線として確定しました。

2000年、南北間での鉄道接続の合意が成立し、2003年に正式に連結式が執り行われました。その後、2007年から列車の試運転も始まり、一時的に運行されることもありましたが、2008年に貨物列車の運行が中断され、再開されるまでには時間がかかりました。

駅一覧

平釜線には多数の駅が設置されていますが、その中には廃駅も存在します。例えば、1950年には長湍駅が廃止され、軍事境界線を跨ぐ形となっています。

まとめ

平釜線は歴史的にも重要な役割を果たしてきた路線ですが、南北の政治的状況や経済的課題により、その運行状況は厳しいものとなっています。北朝鮮の鉄道網全体の状況や、南北連結の実現に向けての動向が注目されています。

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