平高奈菜

平高 奈菜

愛媛県松山市で生まれ、香川支部に所属するボートレーサー、平高奈菜（ひらたか なな）。登録番号は4450、100期生です。身長159cm、B型。同支部の重成一人選手を師匠とし、同期には鎌倉涼選手や桐生順平選手らが名を連ねています。特に平山智加選手とは良きライバル関係を築いています。

キャリア初期

愛媛県立松山北高等学校を卒業後、ボートレーサーへの道を歩み始めました。やまと競艇学校時代には、リーグ戦で勝率04.8を記録しました。

2007年3月24日に選手登録を済ませ、同年5月11日、丸亀競艇場で開催された一般戦でデビューを果たしましたが、結果は残念ながら失格となりました。しかし、その後の努力が実を結び、2007年9月8日、鳴門競艇場でのG3女子リーグにおいて、デビュー47走目にして待望の初勝利を飾りました。

プロキャリアの中で初めて優勝戦に進出したのは、2009年7月6日に多摩川競艇場で行われたG3女子リーグ最終日でした。

飛躍と栄光

2010年2月、丸亀競艇場でのG1四国地区選手権でG1初出場。大会2日目には、2コースからの差しで見事にG1初勝利を挙げました。さらに同年9月には、津競艇場での一般戦「津レディースチャンピオンカップ」を制し、プロ初優勝を達成しました。

その活躍が認められ、2011年には平成22年の最優秀新人に選ばれました。前年の平山智加選手に続き、2年連続で女子選手が選出されるという快挙は、史上2回目のことでした。

最高峰の舞台であるSG競走でも存在感を示します。2011年5月、ボートレース尼崎でのSG笹川賞にて、最終日の第1レースで抜きによる勝利を飾り、SG初勝利をマークしました。これは、この大会でSG初勝利を挙げた5人目の選手となりました。

G1競走での初優出は、2014年12月、ボートレース住之江でのクイーンズクライマックスでした。惜しくも2着となりましたが、トップレベルでの実力を証明しました。

試練と乗り越え

順調にキャリアを重ねる一方で、試練も経験しました。2018年3月、ボートレースびわこでのG2レディースオールスター準優勝戦にて、フライングを切ってしまい、長期にわたるあっせん辞退期間を課されました。この影響で事故率が上昇し、B2級への降級も経験しました。この期間、生活のために引っ越し屋でアルバイトをしていたというエピソードは、多くのファンに知られています。

復活と記録達成

試練を乗り越えた平高選手は、再び輝きを放ちます。2020年12月、ボートレース浜名湖で開催されたG1クイーンズクライマックス優勝戦でイン逃げを決め、念願のG1初優勝を達成しました。この優勝により、その年の賞金女王に輝きました。

その後も勢いは止まらず、2021年には優秀女子選手として表彰されました。さらに、水上での勝利を積み重ね、2021年4月にはボートレース浜名湖でのG3オールレディースにて通算900勝、2022年5月にはボートレース唐津でのG3オールレディースにて通算1000勝という節目となる記録を樹立しました。

2022年5月には、ボートレース宮島で開催されたSGボートレースオールスターにおいて、女性レーサーとしては史上4人目となるSG優出を果たしました（結果は6着）。

そして、2025年2月、ボートレース浜名湖で行われたPG1スピードクイーンメモリアル優勝戦でイン逃げを成功させ、2020年のクイーンズクライマックス以来、女子PG1・G1での5年ぶりとなる2勝目を飾りました。

戦績概要

通算出走回数は3654回、1着回数は1016回を超え（入力データ時点）、優出は130回、優勝は33回（SG優勝0回、G1優勝1回、PG1優勝1回を含む）。通算勝率6.48、2連対率47.37%、3連対率65.02%という高い数値を記録しています。生涯獲得賞金は4億円を超えています。

試練を乗り越え、常にトップクラスで活躍を続ける平高奈菜選手の今後のさらなる活躍が期待されます。

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