幸田シャーミン

幸田 シャーミン 光代（こうだ シャーミン ひろよ、1956年4月8日 - ）は、日本のジャーナリスト。

幼い頃から国際的な環境に触れ、聖心インターナショナルスクールに学びました。1979年には聖心女子大学文学部英文学科を卒業。大学在学中には、パリ大学ソルボンヌに留学し、語学や文化を深めました。また、パリ滞在中にはジャン＝ピエール・フルリモンメイクアップスクールにも通うなど、多様な分野に関心を持っていたようです。当時、将来は弁護士かメイクアップアーティストになりたいと考えていたと言われています。

大学卒業後、メディアの世界へ足を踏み入れます。NHKの『海外ウィークリー』などに出演した後、特に、1984年から約3年半にわたり、フジテレビ系列のニュース番組『FNNスーパータイム』で、逸見政孝氏とコンビを組んでキャスターを務めたことは広く知られています。その知的な佇まいと、番組冒頭での、特徴的な響きを持つ「こんばんは、幸田シャーミンです」という挨拶は、多くの視聴者の印象に残り、タレントによる物真似の対象にもなりました。共演した逸見氏との間には、仕事上の意見の相違もあったと後に報じられていますが、逸見氏の逝去に際しては葬儀に参列するなど、深い関わりがあったことが伺えます。

1988年に『FNNスーパータイム』を降板した後、ジャーナリストとしての道をさらに深めるため、翌1989年、33歳でアメリカのハーバード大学ケネディ・スクールに入学。国際政治や公共政策について学び、1992年に修士号を取得しました。帰国後は、主に環境問題をテーマとした取材活動や講演を行い、ジャーナリストとしての知見を活かした啓発活動に尽力しました。

国際的なキャリアとしては、2001年3月に国際連合大学高等研究所の上級コミュニケーション担当官に就任。また、2006年4月からは、当時のコフィー・アナン国連事務総長から直接任命され、国際連合広報センター東京所長を務めました。この期間、日本における国連の活動や理念を広めるための重要な役割を担いました。

しかし、2008年6月に任期満了により所長を辞任した後、国連の人事管理部門に対し、広報センター在職中に本部の上司からパワーハラスメントを受けたと訴えを起こしています。これは、センター内の不適切な経理に関する調査を巡る問題が背景にあったと本人は説明しています。一方で、幸田氏自身も、2007年に複数の部下から同様の告発を受けていたことも報じられており、組織運営における複雑な状況が垣間見えます。

政治活動としては、2001年7月の第19回参議院議員通常選挙に、民主党公認で比例代表から立候補しましたが、残念ながら当選には至りませんでした。

多忙なキャリアを経て、2013年時点の情報によれば、現在は一年の大半を長野県軽井沢町にある別荘で愛犬と共に静かに暮らしているとのことです。この別荘は、キャスターとして活躍していた1983年頃に建てられたものです。

ジャーナリスト、ニュースキャスター、国際機関職員、政治活動家と、その経歴は非常に多岐にわたります。また、『幸せはアクション ためらわないで！』や『ガラスの天井に挑む女たち ハーバード・ウーマン』といった著書や、海外の書籍の翻訳も多数手がけており、自身の経験や社会問題に対する深い洞察を発信し続けています。

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