幻想水滸外伝

幻想水滸外伝：語られざる物語

幻想水滸外伝は、2000年と2001年にコナミから発売されたPlayStation用アドベンチャーゲーム2部作です。人気シリーズ『幻想水滸伝』の外伝作品として、本編とは異なる視点から物語が展開されます。キャッチコピーは「それは、語られなかった、もう一つの物語。」

物語の舞台と概要

本編『幻想水滸伝』と『幻想水滸伝II』の物語を補完・発展させた内容となっており、本編のキャラクターも多数登場します。主人公はシリーズ本編には登場しないナッシュ・ラトキエ（後に『幻想水滸伝III』に登場）で、ゲームジャンルも本編とは異なるテキストアドベンチャー形式をとっています。

Vol.1『ハルモニアの剣士』は『幻想水滸伝II』の統一戦争前期、Vol.2『クリスタルバレーの決闘』は戦後3ヵ月後の出来事を描いています。しかし、両作品を通して描かれるのはナッシュとザジの因縁の闘いです。

各エピソード3には、表ルートと裏ルートの2種類のストーリーが用意されています。特定の条件を満たすことで、ギャグ要素満載の裏ルートを楽しむことも可能です。

さらに、『幻想水滸伝』と『幻想水滸伝II』からのデータ引継ぎに対応しており、コンバートすることで特別なイベントやCGが追加されます。また、本作から『幻想水滸伝III』へのデータ引継ぎも可能です。

魅力的なキャラクターたち

キャラクターデザインは『幻想水滸伝II』と『幻想水滸伝III』を担当した石川史氏、立ち絵やCGは八至丘翔氏、オープニングアニメーション作画監督は山下明彦氏が担当。美麗なグラフィックも本作の魅力の一つです。

主要人物：

ナッシュ・ラトキエ: 本作の主人公。ザジとの因縁に翻弄される。
ザジ・キュイロス: ナッシュの宿敵。サナディア出身で、ハルモニアの同化政策によりクリスタルバレーへ連れてこられた過去を持つ。
リイン・ペンネンバーグ: Vol.1に登場する吸血鬼。過去に悲劇を経験し、復讐心に燃える。
アヤナ: リインの館のメイドで、吸血鬼にされた過去を持つ。
ユーリ・ラトキエ: ナッシュの妹。ザジと婚約していた。
レナ・スフィーナ: ハルモニア神聖国神官将親衛隊所属の女性で、ナッシュを助ける。
マキ: グラスランドの村に住む女性。カミューと過去に面識がある。
クラント: 元マチルダ騎士団所属の白騎士。盗賊集団「炎の運び手」を結成。
バルジ: カレリア砦の責任者代行。ザジに接近し、ナッシュを陥れようとする。
メッセンジャー: ザジの腹心。ザジの指令を伝える。
ジョナ: ハルモニアの村の宿屋の娘。はぐれ竜に襲われ、異世界へ飛ばされる。
バッツ: ジョナの父親で、村のリーダー格。
はぐれ竜: マリード村の東の山に住む竜。村人たちを襲う。
ステラ: ザジ配下の暗殺者。

その他にも、本編『幻想水滸伝』と『幻想水滸伝II』からのキャラクターが多数登場し、物語を彩ります。

音楽

Vol.1のOP主題歌『Currents』は、東野美紀氏作曲、本間哲子氏とAdrian Walker氏作詞、Ikuko氏歌唱、吉野裕司氏編曲。原曲は『幻想水滸伝II』の「2つの川」です。

まとめ

『幻想水滸外伝』は、幻想水滸伝シリーズの世界観を深く掘り下げた、魅力あふれる外伝作品です。テキストアドベンチャー形式ならではの選択肢によるストーリー展開や、個性豊かなキャラクター、そして重厚なシナリオが、プレイヤーを幻想の世界へと誘います。シリーズファンはもちろん、アドベンチャーゲーム好きにも強くおすすめできる作品です。

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