広島医療体育学院専門学校野球部

概要

広島医療体育学院専門学校野球部は、広島県大竹市を本拠地として活動していた社会人野球チームです。日本野球連盟に加盟しており、1994年の設立から2007年の解散まで、約13年間の歴史を刻みました。

設立と変遷

チームは、学校法人ルネス学園が運営する専門学校を母体として設立されました。その始まりは1994年、「大竹総合科学専門学校」の名称で日本野球連盟に登録されたことに遡ります。この学園系列には、既に甲賀総合科学専門学校（後の甲賀健康医療専門学校）も日本野球連盟に加盟しており、姉妹校として社会人野球の舞台に加わった形です。

設立から数年を経て、母体校の名称が変更されます。2001年、大竹総合科学専門学校は「広島医療体育学院専門学校（HAMS）」と改称され、これに合わせて野球チームの正式名称も「広島医療体育学院専門学校」へと変更されました。

主な活動と実績

全国専門学校野球選手権

専門学校チームとして、全国専門学校野球選手権大会は主要な目標の一つであり、この大会では特に存在感を発揮しました。1996年に開催された第9回大会では、見事準優勝という輝かしい成績を収めています。この実績は、専門学校野球におけるチームの強さを示すものでした。

社会人野球主要大会への挑戦

広島医療体育学院専門学校野球部は、社会人野球の最高峰である都市対抗野球大会や日本選手権大会への出場も目指していました。中でも、2005年の日本選手権中国地区2次予選での活躍は特筆されます。この年、チームはブロック予選を1位で突破するという快進撃を見せ、専門学校チームとしては前例のなかった社会人野球二大全国大会への出場にあと一歩まで迫りました。この快挙寸前の状況は大きな注目を集めましたが、続く代表決定戦では惜しくも2連敗を喫し、全国大会への切符を逃す結果となりました。それでも、この予選での戦いは、専門学校チームが社会人野球の強豪チームとも互角に戦える実力があることを示した出来事として、記憶に残っています。

チームの終焉

チームの歴史は、母体校の廃校という事態によって幕を閉じます。2007年、広島医療体育学院専門学校が廃校となったことに伴い、野球部も活動を停止し、廃部となりました。同年10月11日付けで、日本野球連盟からも正式にチームの解散が公示されました。

なお、チームの廃部に際して、選手の受け皿として、同じルネス学園系列で硬式野球部を持つ甲賀健康医療専門学校に統合される形が取られました。

著名な出身者

短い活動期間ながら、チームからはプロ野球選手も輩出しています。主な出身者としては、投手の玉峰伸典が挙げられます。玉峰投手は、広島医療体育学院専門学校卒業後に社会人野球の強豪チームである王子製紙米子、王子製紙春日井で活躍し、1998年のNPBドラフト会議で読売ジャイアンツから6位指名を受け、プロ野球選手となりました。

まとめ

広島医療体育学院専門学校野球部は、1994年から2007年までの比較的短い期間ながら、専門学校野球での実績や、社会人野球主要大会出場に迫るなど、確かな存在感を示したチームでした。母体校の廃校という理由で活動を終えましたが、その歴史は関連校に引き継がれています。

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