広島県立広島中央特別支援学校

広島県立広島中央特別支援学校（ひろしまけんりつ ひろしまちゅうおうとくべつしえんがっこう）は、広島県広島市東区戸坂千足二丁目にキャンパスを構える県立の特別支援学校です。この学校は、視覚に障害を持つお子さんや学生の方々を主な教育対象としています。

現在の校名である「広島県立広島中央特別支援学校」は、2007年（平成19年）4月1日に「広島県立盲学校」から変更されたものです。特別支援教育への移行に伴い、名称が改められました。

本校で学ぶことができる課程は、幅広い年齢層に対応しています。まず、就学前の幼児のための幼稚部があります。義務教育課程としては、小学部および中学部が設置されています。さらに、高等部には本科と専攻科があり、本科には一般的な教育を行う普通科と、あん摩やマッサージ、はり、きゅうといった専門技術を学ぶ保健理療科が設けられています。専攻科では、これらの理療や保健理療に関するより専門的かつ高度な教育が行われます。

学校の歴史は、大正時代にまで遡ります。1914年（大正3年）9月1日、広島市平塚町において、私立広島盲学校と私立広島ろう学校が併設という形で同時に開校したのが始まりです。翌年の1915年（大正4年）2月1日には、広島市新川場町に新たに建設された校舎に移転しました。

1921年（大正10年）4月1日には、学校の設置者が広島県へと移管され、「広島県立盲唖学校」と改称されました。これは視覚障害と聴覚障害の両方を持つ児童・生徒を対象とした時代の名称です。その後、1934年（昭和9年）4月1日には「広島県立盲学校」へと名称が変更され、視覚障害教育に特化した学校としての歩みを進めることになります。

1943年（昭和18年）10月1日には、広島市尾長町へ再び移転しました。そして、第二次世界大戦末期の1945年（昭和20年）8月6日、広島市に投下された原子爆弾により、学校も大きな被害を受けました。

戦後、学校は再建の道を歩み、1948年（昭和23年）5月3日には「広島県盲学校」と改称されましたが、1968年（昭和43年）10月1日には元の「広島県立盲学校」の名称に戻りました。施設の面では、1969年（昭和44年）7月15日に広島市牛田町に新校舎が完成し、そこへ移転しました。教育内容の拡充としては、1971年（昭和46年）4月1日に幼稚部が新設され、より低年齢からの教育が可能となりました。

現在の校舎が立つ場所への移転は、1988年（昭和63年）8月4日に行われました。この時、広島市東区戸坂千足の現在地に校舎が新築され、移転に至っています。

そして、冒頭にも述べた通り、2007年（平成19年）4月1日に「広島県立盲学校」から「広島県立広島中央特別支援学校」へと校名が変更され、現在に至っています。

この学校は、その長い歴史の中で、一貫して視覚に障害のある子どもたちの教育に携わってきました。幼稚部から高等部専攻科までを設置することで、一人ひとりの発達段階やニーズに応じたきめ細やかな教育を提供しています。普通教科に加え、社会的な自立を支援するための専門教科にも力を入れており、視覚障害のある人々の社会参加と福祉の向上に貢献しています。

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