広島県道191号備後赤坂停車場線

広島県道191号備後赤坂停車場線

広島県道191号備後赤坂停車場線（ひろしまけんどう191ごう びんごあかさかていしゃじょうせん）は、かつて広島県福山市に存在した一般県道です。その名称が示す通り、JR山陽本線の備後赤坂駅へのアクセスを主目的とした短い路線でした。地域における駅への連絡路として機能していましたが、2010年に県道路線としての役割を終えました。

概要

この県道は、JR西日本山陽本線 備後赤坂駅前に設定されていた地点を起点としていました。そこから東へ向かい、広島県道54号福山尾道線との交点である赤坂駅前交差点を終点とするルートでした。広島県道54号福山尾道線は、かつて国道2号のルートの一部であったこともあり、地域における主要な幹線道路の一つです。本路線は、備後赤坂駅からこの重要な道路へスムーズに接続するための連絡路として機能していました。その総延長はわずか47メートルであり、県道路線としては極めて短い部類に入ります。

路線データ

この路線の正式なデータは以下の通りでした。

起点: 広島県福山市赤坂町大字赤坂（JR西日本山陽本線 備後赤坂駅前）
終点: 広島県福山市赤坂町大字赤坂（赤坂駅前交差点、広島県道54号福山尾道線交点）
* 総延長: 47メートル

わずか47メートルという距離は、駅前広場を出てすぐに主要道路に合流する地点に達していたことを物語っており、純粋な駅への連絡機能に特化していたことが理解できます。

沿革

広島県道備後赤坂停車場線として、初めて県道路線に認定されたのは1960年（昭和35年）10月10日のことです。当時の認定告示である広島県告示第682号においては、広島県道57号として指定されていました。その後、1972年（昭和47年）11月1日に広島県内で実施された県道番号の見直しに伴い、現在の番号である191号に変更されました。

以来、約半世紀にわたって県道として利用されてきましたが、道路網の整備状況の変化や管理体制の見直しなどを背景に、県道路線としての役割を終えることとなりました。2010年（平成22年）2月8日、広島県告示第88号によって、広島県道191号備後赤坂停車場線は正式に廃止されました。廃止された区間は、県道から福山市が管理する市道へと移管され、現在は「福山市道13424号赤坂駅前線」として地域に利用されています。

地理

この路線が通っていた地域は、広島県福山市赤坂町大字赤坂の一区域に限定されていました。全線が福山市内にあり、他の市町を通過することはありませんでした。

沿線には、この路線の起点にもなっていたJR西日本山陽本線の備後赤坂駅が位置しています。駅を利用する多くの人々にとって、この短い県道（現在は市道）は駅と外部を結ぶ主要な通路の一つとなっていました。

また、終点においては、広島県道54号福山尾道線と接続していました。この県道54号線は、福山市の中心部や尾道市方面へと向かう幹線道路であり、地域交通において重要な役割を担っています。備後赤坂駅前交差点は、駅を利用する車両や歩行者が幹線道路へとアクセスするための重要な結節点でした。

意義

広島県道191号備後赤坂停車場線が2010年に廃止されたことは、福山市内の県道ネットワークにおいて特筆すべき変化をもたらしました。この路線の廃止により、福山市内に存在するJR西日本山陽本線の駅を直接の起点として指定されていた県道路線は、すべて姿を消すこととなったのです。これは、県道の役割や管理のあり方が時代とともに変化してきたことの一例と言えるでしょう。駅へのアクセス機能は市道として引き継がれましたが、県道としての歴史は一つの区切りを迎えました。

もう一度検索