広島県道216号戸手停車場線

広島県道216号戸手停車場線

広島県道216号戸手停車場線は、中国地方の東部に位置する広島県、その東端にあたる福山市を走る一般県道です。路線の名称に「戸手停車場線」と冠されていますが、その全区間は福山市の新市町戸手地区内に収まっており、総延長は約0.3キロメートルと、非常に短い県道の一つです。この短い区間の中に、歴史的な変遷や、周辺の交通状況におけるいくつかの特徴が見られます。

概要

この県道は、福山市新市町戸手地区を通過しています。具体的には、同地区内に設定された二つの交差点を結ぶ形で存在しており、その役割は地域内の交通網の一部を担うことにあります。

路線データ

広島県道216号戸手停車場線の起終点は以下の通りです。

起点: 福山市新市町戸手（広島県道181号下御領新市線との交差点）
終点: 福山市新市町戸手（国道486号との交差点）

前述の通り、この路線の総延長は約0.3キロメートルという短さです。

歴史

この路線の起源は、1960年（昭和35年）に遡ります。1960年10月10日付けの広島県告示第682号によって、当時の「広島県道87号戸手停車場線」として認定されたのが始まりです。認定から十数年が経過した1972年（昭和47年）11月1日、広島県内で実施された県道の路線番号再編に伴い、現在の「広島県道216号」という路線番号に変更されました。

その後、2003年（平成15年）2月3日には、当時の芦品郡新市町が福山市に編入されるという大きな行政区域の変更がありました。これに伴い、広島県道216号戸手停車場線の全区間が福山市域のみを通る路線となりました。また、起終点の所在地表記も、「芦品郡新市町戸手」から現在の「福山市新市町戸手」へと変更されています。

路線状況

この県道の路線状況には、いくつかの注目すべき点があります。

まず、名称に「停車場線」とあるにもかかわらず、路線のルートはJR西日本福塩線の戸手駅駅前広場のすぐ手前で折れる形になっており、実際には戸手駅前広場に直接乗り入れる構造にはなっていません。

道路の幅員については、全体的に狭い区間が見られます。特に、途中にある「大下踏切」は、大型車の通行が規制されており、注意が必要です。

また、終点で接続している国道486号は、上下各2車線の計4車線に拡幅されており、交通量が非常に多い幹線道路です。にもかかわらず、本県道が接続する交差点には信号機が設置されていません。そのため、特に交通量の多い日中時間帯において、国道486号の井原方面から本路線へ右折して進入する場合や、本路線から国道486号の府中方面へ右折して合流する場合には、細心の注意を払う必要があります。

地理

広島県道216号戸手停車場線が通過するのは、先述の通り福山市新市町戸手地区のみです。

交差する道路としては、起点で広島県道181号下御領新市線と、終点で国道486号とそれぞれ接続しています。

また、路線はJR福塩線と交差しており、この鉄道の沿線にはJR戸手駅が位置しています。駅への直接的なアクセスはできないものの、地域における駅周辺への重要な連絡路としての役割を担っています。

まとめ

広島県道216号戸手停車場線は、わずか0.3キロメートルという短い距離ながら、地域の歴史的な変遷を経て現在に至り、周辺の交通状況に特徴を持つ路線です。戸手駅への接続構造、道路幅員の制限、そして終点での国道との交差部の状況など、単なる短い連絡路というだけでなく、いくつかの注意点や興味深い側面を有しています。地域住民や通過する車両にとって、その特性を理解しておくことが、安全な通行のために重要となります。

この短い県道は、福山市新市町戸手地区の交通網の一端を担い、日々の生活や移動に利用されています。

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