広島県道376号立花池田線

広島県道376号立花池田線とは

広島県道376号立花池田線は、広島県尾道市内の向島を縦断する重要な一般県道です。島の西側、尾道市向島町立花の広島県道377号向島循環線との交差点を起点とし、島の東側、尾道市向島町の東西橋交差点で国道317号に接続する終点までを結んでいます。総延長は約6.1キロメートル。この路線は、向島において南北方向の主要な交通軸として機能しており、島内を縦に貫く唯一の県道としての役割を担っています。道路の幅員は全線にわたって概ね1.5車線から2車線が確保されており、比較的円滑な交通が可能となっています。

歴史的な変遷

現在の広島県道376号立花池田線は、かつて「広島県道立花川尻線」と呼ばれていた路線が基になっています。当初のルートは、西瀬戸自動車道（しまなみ海道）の向島インターチェンジ付近を通り、その東側で国道317号に出る経路をとっていました。しかし、1978年（昭和53年）11月14日に広島県が告示第1,023号を発行したことにより、路線の名称と経路が現在のものに変更されました。この変更は、おそらく西瀬戸自動車道の整備や周辺の交通状況の変化に対応するためと考えられます。以来、この路線は向島における南北方向の主要な幹線道路としての地位を確立しています。

地理と沿線の特徴

広島県道376号立花池田線は、その全線が尾道市向島町内に位置しています。起点である立花地区は島の西岸に近く、終点である向島町地区は島の東岸に位置しており、文字通り向島を横断する形です。

主要な交差道路としては、起点で向島の海岸線を巡るように走る広島県道377号向島循環線と接続しており、これにより島内の各方面へのアクセスが可能です。終点では、本土と向島を結ぶ尾道大橋方面へ向かう国道317号に接続し、島外との連携を担っています。

沿線にはいくつかの注目すべき施設やスポットがあります。

立花自然活用村：起点の近くに位置し、自然体験やレクリエーションが楽しめる施設です。
高見山：標高約300メートルの山で、広島県東部地域におけるテレビ・ラジオ放送の重要な拠点となっています。ここにある送信施設は、各放送局の「尾道局」としての役割を果たしており、周辺地域への電波送信を担っています。山頂からは瀬戸内海の多島美や尾道水道、しまなみ海道などを一望でき、景勝地としても知られています。
* 向島洋らんセンター：美しい洋らんを鑑賞できる施設で、植物愛好家などに親しまれています。

これらの施設や景勝地は、広島県道376号立花池田線を利用して訪れることができるため、地域の観光資源としても重要な役割を果たしています。

この路線は、単に島内の移動手段であるだけでなく、向島の歴史や文化、そして自然に触れるためのアクセスルートとしても機能しており、地域住民の生活を支えるとともに、訪れる人々に島の魅力を伝える役割を担っています。

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