広島県道45号三次大和線

広島県道45号三次大和線（ひろしまけんどう45ごう みよしだいわせん）は、広島県三次市三若町を起点とし、同県三原市大和町萩原を終点とする主要地方道です。この路線は、広島県の北部地域にあたる三次市と、中部地域に位置する世羅町を経て、東部地域に近い三原市を結び、地域間の連携や交通網において重要な役割を果たしています。幹線道路である国道同士を結ぶルートの一つとしても機能しています。

本路線の実延長距離は約26.398キロメートルです。これに加えて、かつて本線として利用されていた旧道区間が1.163キロメートル存在します。通過する自治体は、三次市、世羅郡世羅町、三原市の三つの市町にまたがっています。道路の物理的な状況としては、特筆すべき点として、全区間においてしっかりと2車線分の幅員が確保されていることが挙げられます。これにより、対向車との安全なすれ違いが可能であり、比較的円滑な交通の流れが実現されています。また、交差点などの重要な箇所には、丁寧な案内標識が設置されており、利用者が目的地へ向かう際に迷うことを抑制するよう配慮されています。これらの整備状況は、主要地方道としての機能性を高めています。

本路線の成立は、比較的近年に行われたものです。その始まりは、1993年（平成5年）5月11日に、建設省（現在の国土交通省）によって主要地方道として指定されたことに遡ります。この主要地方道指定の際には、それまで存在していた複数の県道、すなわち広島県道三次世羅西線の一部、広島県道椋梨世羅西線の一部、そして広島県道三和大和線の一部を統合・再編する形で、新たな「三次大和線」として位置づけられました。そして、翌年の1994年（平成6年）に、正式な県道路線として認定・成立しました。具体的には、旧広島県道160号三次世羅西線の大部分と、旧広島県道346号椋梨世羅西線の一部区間が、この新しい三次大和線へと引き継がれる形となりました。このような経緯を経て成立した三次大和線は、比較的新しい規格に基づいて整備された区間が多く含まれており、現代的な道路構造を持つ部分が多いのが特徴です。

路線の線形や経路にはいくつかの特徴があります。特に、起点の三次市に近い区間では、山間部を通過するためか、地形に沿った急勾配のヘアピンカーブが存在する箇所が見られます。こうした場所では、速度を落とし、慎重な運転が求められます。また、全体的な経路において、主要な交差点などで合計3回にわたって方向を大きく転換する左右折を行う箇所があり、こちらも事前に経路を確認しておくと良いでしょう。しかしながら、こうした特徴的な区間を除けば、先述の通り全線が2車線で整備されており、一般的な通行においては比較的走りやすい環境が提供されています。主要地方道として、地域住民の生活道路であると同時に、広域的な交通ネットワークの一部を担っています。

この広島県道45号三次大和線が通過する自治体は、北から順に以下の通りです。

三次市
世羅郡世羅町
* 三原市

起点である三次市三若町においては、重要な幹線道路である国道375号と接続しています。終点である三原市大和町萩原では、こちらも幹線道路である国道432号に接続し、ルートが完結します。また、本路線の経路途中には、他の複数の県道との重複区間が存在します。具体的には、世羅郡世羅町の下津田地区においては広島県道56号府中世羅三和線と、世羅郡世羅町の小国地区においては広島県道28号吉舎豊栄線とそれぞれ一時的に重複して同じ道を共有します。さらに、終点に近い三原市大和町蔵宗地区においては、広島県道161号三和大和線とも重複する区間があります。これらの重複区間では、一つの道路上に複数の県道番号が併記された案内標識を確認することができます。これらの重複区間は、地域の道路網が密接に関連していることを示しています。

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