広島県道82号広島空港本郷線

広島県道82号広島空港本郷線

広島県三原市を東西に貫く主要地方道が、広島県道82号広島空港本郷線です。この路線は、その名の通り広島空港を起点とし、山陽自動車道の本郷インターチェンジ（IC）を経て、主要地方道33号瀬野川福富本郷線に接続します。主に広島県東部方面から広島空港へ向かう際の主要なアクセス道路としての役割を担っています。

路線概要

この路線の起点は、三原市本郷町善入寺にある広島空港の敷地内です。終点は、同じく三原市本郷町船木の船木大橋(東)交差点と定められており、ここでは広島県道33号瀬野川福富本郷線と交差するほか、将来開通が計画されている広島県道155号三原本郷線との接続も予定されています。

総延長のうち、実際の道路として供用されている実延長距離は約7.700キロメートルとなっています。県道としての認定は、1993年（平成5年）4月1日に行われました。

歴史的経緯

広島県道82号広島空港本郷線は、広島空港の開港に合わせて整備が進められました。その歴史は、1993年（平成5年）4月1日に広島県によって一般県道469号新広島空港本郷線として指定されたことから始まります。同年5月11日には、建設省（現在の国土交通省）によって主要地方道に位置づけられることになり、重要性が認められました。

路線の整備と並行して、周辺の交通インフラも整備されました。路線の結節点となる山陽自動車道の本郷ICは、同道の一部区間（福山西IC - 河内IC間）が開通した1993年（平成5年）10月26日に供用を開始しました。そして、この道路がサービスする主要施設である広島空港は、その3日後の1993年（平成5年）10月29日に開港を迎えました。

一般県道として誕生したこの路線は、空港開港後の1994年（平成6年）4月1日には、広島県告示により現在の主要地方道82号広島空港本郷線へと名称が変更され、正式に主要地方道としての地位を確立しました。

その後の変化としては、2005年（平成17年）3月22日に三原市と賀茂郡大和町、豊田郡本郷町、御調郡久井町が合併し、新たな三原市が発足したことが挙げられます。これに伴い、起終点の所在地表記も、当時の本郷町から現在の三原市本郷町へと変更されました。

路線状況

路線の途中には、他の県道と重複する区間が存在します。起点の広島空港付近から、三原市本郷町善入寺にある空港分れ交差点にかけては、広島県道73号広島空港線と経路を共有しています。

また、この路線には用倉トンネルという特徴的な構造物があります。三原市本郷町上北方に位置するこのトンネルは、延長が560メートルあり、最大の特色として広島空港の滑走路の真下を通過しています。空港と周辺地域を結ぶ上で重要な役割を果たしています。

地理

広島県道82号広島空港本郷線が通過する自治体は、全線にわたって広島県三原市のみです。沿線には、この路線の主要な利用目的である広島空港があるほか、広大な敷地を持つ広島県立中央森林公園や、季節ごとの美しい景観が楽しめる三景園といった施設が点在しており、空港へのアクセスのみならず、地域の観光やレクリエーション施設への連絡路としても利用されています。

この路線は、広島県東部における空港アクセスネットワークの中核を担う、重要な主要地方道です。

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