庄垣内正弘

庄垣内 正弘: チュルク語やウイグル語の権威

庄垣内正弘（しょうがいと まさひろ）は、1942年4月17日に広島県呉市に生まれ、2014年3月23日に大阪で亡くなりました。享年71歳の彼は、ウイグル語を中心としたチュルク語研究の第一人者として知られる日本の言語学者であり、京都大学の名誉教授を務めました。彼の学問は、豊かな文化的背景を持つウイグル語及び関連言語に焦点を当て、多様な文献を用いた研究が評価されました。

経歴

彼の学術的な道は、大阪外国語大学を卒業した後、京都大学大学院ドクターコースに進学するものの中退するという形で始まりました。1974年には京都大学文学部の助手としてキャリアをスタートし、その後、1980年に神戸市外国語大学に助教授として移籍します。1984年には教授に昇進し、1994年には「古代ウイグル文阿毘達磨倶舎論実義疏の研究」という研究により、文学博士の学位を京都大学から授与されました。1996年には京都大学大学院文学研究科の教授に就任し、2006年に定年退官を迎えた後は名誉教授として今後の学術活動を支えました。また、京都産業大学では2012年3月まで客員教授を務めました。

学会活動としては、2003年から2006年にかけて日本言語学会の会長を務め、国際的な交流にも積極的でした。特にベルリン自由大学ではMercator Professorとして教鞭をとり、海外でもその学問を広めました。2011年にはその功績が認められ、日本学士院賞を受賞する栄誉も得ています。

主な著書

庄垣内正弘氏は、数々の著作を残しています。特に注目されるのは以下の著書です。

• - ウイグル語・ウイグル語文献の研究（全3巻） 1982年-1989年発行。
• - 古代ウイグル文阿毘達磨倶舎論実義疏の研究（全3巻） 1991年-1993年発行。
• - ウイグル文dasakarmapathavadanamalaの研究 (共著, 1998年2月発行)
• - ロシア所蔵ウイグル語文献の研究 2003年3月発行。
• - ウイグル文アビダルマ論書の文獻學的研究 2008年2月発行。

これらの著作は、ウイグル語に関する貴重な文献として、多くの研究者に影響を与えました。

死去

残念ながら、庄垣内氏は2014年3月23日に大阪市内の病院で空腸癌により他界しました。その死は多くの人々にとって大きな喪失であり、彼の功績は今もなお多くの言語学者や学生に受け継がれています。彼が残した業績は、今後のウイグル語研究だけでなく、言語学全般においても重要な指針となるに違いありません。

庄垣内正弘氏の業績や他の関連情報については、以下の外部リンクからも参照できます。

• - researchmap
• - J-GLOBAL
• - KAKEN 科学研究費助成事業データベース

彼の学問の系譜やその影響を学ぶことで、言語学の理解を深めることができるでしょう。

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